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坂本龍馬、ジョブズ…「一事を成し遂げた」偉人たちの意外な共通点

学び

貴重な「虎穴」はどこにある?

仕事

※画像はイメージです

 先ほど自分の成したいことを探すことも楽しみであると申し上げました。「虎穴に入らずんば虎児を得ず」はご存じの通りです。貴重な虎の子が欲しければ、親虎がいるかも知れない虎の穴に入っていかないといけない。

 では、そういう「虎穴」はどこにあるのでしょうか。自分もかつてはそう思っていたのですが、多くの人に聞いてみると、「虎穴は自分からずいぶん遠くにあるんでしょうね」「一生のうちでそんな虎穴にめぐり合うのはずいぶん先の話だと思います」と答えが返ってきます。

 数年前に、ある人から「虎穴は自分の足元にある」と教えられました。その人からいただいた年賀状にこうあったのです。「虎穴に入らずんば虎児を得ず」「では虎穴はどこにある?」「虎穴は自分の足元にある」。

まず自分の足元を探してみる

 これは、自分の成すべき一事が、自分からはるか遠い世界にあるのではなく、自分の身の回りでやっている仕事にあるということです。私の一事「先輩・先人の教えを後世に順送りすること」は、前から持っていた自分の信条ですが、この言葉を見て考え込んでしまいました。

 自分の足元とは、海外貿易であり、明治時代に『武士道』を英語で書いた新渡戸稲造はすごい人だと尊敬している。であれば、少しは、日本と海外のお役に立つべきではないかと考えました。「太平洋の架け橋になる」という新渡戸稲造さんのような偉業は成せないでしょうが、せめて「日本と世界の小さな架け橋になること」を限られた人生でやってみたいと思うようになりました。

 先に申し上げたように、一事を探す旅も楽しい。しかし、探すときは、まず自分の足元を探してみることです。きっとありますよ。自分の仕事の得意分野、興味分野を見つめてみる。今すぐに見つからなくても探そうとしてみてください。人生の大きな目標を自分の仕事の中から見つける。チルチルミチルの「青い鳥」のように、身の回りに幸せはある。それが、人生の楽しさの一つです。

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