30歳で年収5000万円稼ぐ!「大企業=安定ではない」時代を生き抜く考え方とは
4月に入り転職や副業解禁のニュースを耳にするたび、心がざわつく人もいるだろう。より高い給与、よりよい待遇を求めるのは、誰しもに当てはまることだ。
年収240万円の地方ホームセンター勤務から、5回の転職で本業の年収を1500万円に増やしたmotoさん(@moto_recruit)。副業の4000万円と併せて、32歳時点で年収5500万円を稼ぎ、「次世代型サラリーマン」のモデルケースとして大いに注目を集めた。
今回は、生涯年収を最大化するという「これからの時代を生き抜く考え方」について、ベストセラーになった初の著書『転職と副業のかけ算 生涯年収を最大化する生き方』より紹介したい(以下、同書より一部編集の上抜粋)。
正解のない現代社会を生き抜くには
ここ数年、「転職」や「副業」という言葉を耳にする機会が増えました。その背景には、漠然とした将来への不安や、現在の給与に対する不満の増加があると思います。日本は昭和時代の後半に、右肩上がりの急速な経済成長を遂げました。その一端を担ってきた制度として、終身雇用制度と年功序列制度があります。
企業に入れば定年まで雇用が保証され、企業への在籍年数に比例して給与が増える。社員の生活はこれらの制度に守られ、また、そのシステムの維持が結果的に日本企業の発展を支えてきました。しかし、日本の経済的躍進を支えたこれらの制度はもう終わろうとしています。令和の幕開けを告げたのは、戦後の経済発展を支えてきた日本企業が、相次いで「終身雇用」という仕組みが続かないと明言したニュースです。
日系最大手である「トヨタ自動車」の豊田章男社長が「終身雇用の限界」について言及し、日本経団連の中西宏明会長が、終身雇用について「制度疲労を起こしている」と発表。これから社会人になっていく学生や、すでに働いているサラリーマンにとっては、とてもインパクトがあったと思います。
「大企業=安定」という概念は終わりに
こうした話題からもわかるように「大企業=安定」という概念は終わりを迎えようとしています。昭和と平成を貫いてきた「大企業信仰」は、もはや幻想です。平成から令和へと時代は変化し、これまでの当たり前が、当たり前ではなくなっているのです。
事実、昨今では日本の経済的躍進を支えてきた大手企業が、大規模なリストラを敢行しています。終身雇用を信じて就職し、会社の指示に従い続けた社員が、ある日突然、リストラ対象となり、上司から早期退職を勧められているのです。
彼らは長い期間会社に在籍し、平均よりも高い年収をもらっています。しかし、それと彼ら自身の「市場価値」は別問題。リストラ対象になったことからもわかる通り、いざほかの会社に移ろうと思っても厳しい転職活動を強いられるでしょう。
時代の変化に伴って、企業だけでなく個人にも変化が求められています。働き方や教育、子育てなど、すべてにおいて“正解”がなくなった現代社会を生き抜くにはどうすべきか―。その答えは「個人で稼ぐ力を持つ」ことだと思います。