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メールが苦手な人は生産性も低い。プロが教える「誰でもできる魔法の文章術」

学び

文章に触れる際に“批判的思考”を持つ

読書

 とはいえ、型や5W1Hを意識しても、根本的に文章力がないために読みにくい文章になることもある。文章力を向上するための具体策を聞くと、「やはり小説やビジネス書、新聞など文章に触れる機会を増やすことが大切です」という。

「また、気になった表現や単語が見つかった場合、辞書で探すことも習慣化すべきです。単語や表現を誤認していると前提が崩壊してしまうため、正しい意味を知ったうえで言葉を選んでいかなければいけません。他にも、文章に触れる際は『この表現は正しいのか?』『この作者は間違った主張をしていないか?』など、“批判的思考”を持ちながら読むと良いでしょう

 私は本を出版する前は『本に書かれているなら正しい』と信じていました。しかし、いざ自分自身が出版する側に回ると、自分の本を読んで『もっと丁寧な説明をしたほうが良かったかもしれない』と思うことは少なくありません。また、時代によっても常識が変わるため、出版年月が古い本や記事を読む際は強く意識すると良いでしょう」

ダメなメールを添削してみよう

「活字に触れる」「批判的に読む」については実践しているビジネスパーソンは珍しくないかもしれない。せっかくなので、もう一歩踏み込んだトレーニング法について尋ねてみると、平野氏は「ダメなメールをあえて読み返すこともオススメです」とユニークな提案をする。

「わかりにくい、何通りにも読める、なんとなく読みにくい、と感じたメールを保存して、『どうすれば読みやすくなるのか』という視点を持ちながら、添削すると文章力は飛躍的に磨かれます。できれば、同僚と一緒に考えることにより、さまざまな気付きも得られます。従業員全体の文章力向上を狙って、会社が勉強会など開催しても良いですね」

 誰かと一緒に意見を交わしながら添削すると、自分の思考や文章のクセも見えてくるため、ダメなメールを添削することは有効である。なにより楽しそうなので、開いている時間にサクッと行っても良いかもしれない。

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