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一風堂監修のとんこつラーメンスープ缶「締めの一杯にも」開発の裏側を聞く

ビジネス

中身はシンプルにスープのみ

 晴れて、一風堂との共同開発となったわけだが、開発の試作段階では、様々な試行錯誤があったという。味噌汁缶やコーンスープ缶などは、みそ汁の具やコーンが入っているものが一般的であるが、ラーメンのスープ缶では具材は入れないようにしたという。

「一風堂さんのスープはもともと臭みがなくて飲みやすいと思うのですが、ラーメンとしてのスープの味と、缶飲料としてのスープの味は違うはず。缶飲料として飲みやすいとんこつスープだが、具材や麺が入っていなくても飲みごたえのあるものにしなくてはいけない。そのため本来のスープをそのまま使うのではなく、新たに味の調整を重ね、塩分濃度や油の量を細かく調整し、一番良いバランスになるよう仕上げました。

 本当は具材も入れようと色々試行錯誤したのですが、結果としてスープのみに落ち着きました。玉ねぎが候補に挙がっていたのですが、試作段階で煮とろけてしまいました。他の具材も試してみたのですが、缶の底にへばりついてしまったりなどして、缶飲料に具材を入れるハードルの高さを実感しました」

販売時期のずれ込みが思わぬチャンスに

JR一風堂

今回話を聞いた大河原氏

 一般的にラーメンというと、男性が好んで食べるものというイメージがあるが、このラーメンスープは「ぜひ女性にも飲んでもらいたい」と大河原氏は語った。

「実際に飲んでいただいたらより実感できると思うのですが、かなり飲みやすく作られており、クリームスープのような味わいになっているのではないかと思います。ぜひとも、女性の方にもトライしていただきたいです」

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