炎上をくり返すnote社/cakesの事件録。今度はコミケ転売記事で批判殺到
事例1:友人の死を綴った筆者に、不誠実な対応
今回問題となった記事を公開したcakesを運営するnote社(旧:株式会社ピースオブケイク)は、これまでにも炎上を繰り返している。声優の浅野真澄氏がnoteで公開した、大切な人の死について綴ったエッセイは、多くの反響を受け、note社が運営するメディアcakesでの連載が決まっていた。
しかしcakesが連載していた人生相談記事で、回答者であり写真家の幡野広志氏が相談者のDV被害者に対して「大袈裟」などと言及し、2020年10月に炎上。
浅野氏にはまったく関係のない出来事だったが、すべての原稿チェックを終え、11月からの連載開始を待っていたところに編集担当から連絡が入る。内容は、自死を扱う内容はセンシティブなため、マイルドにリライトしてほしいとのことだった。
リライトすると内容が変わってしまうため考え直してほしいと求めた浅野氏に、編集担当は「これ、フィクションってことにしませんか」と、死を冒涜するような言葉を発したという。
浅野氏が「もう書くことはできないかも」というリスクも覚悟し、それまでの対応について書き連ねたnote「cakes炎上と、消滅した連載」を公開すると、問題が公になり、note代表取締役CEOの加藤貞顕氏が謝罪文を掲載する運びとなった(この謝罪文も、内容が伴っていないと批判されている)。
事例2:相談者の悩みに「自己責任論」
浅野氏の一件があったあとも、幡野広志氏の人生相談記事が別件で炎上。翌月、連載は終了している。
相談者は14歳の少女で、育児放棄をされている幼馴染で友人の14歳少女が、19歳の交際相手と避妊をせずに性行為をしていると知り、リスクが高いと心配する内容だった。しかし回答者である幡野氏は「友達自身が気づいて成長していかないといけない」などと自己責任論を説いて終わっている。
「回答が見当はずれ」だという声のほか、「現実的な対処方法を伝えるのが大人の仕事」などと批判が殺到した。