成果を出している人に共通する、「なぜ」を問う「ノウ ホワイ」思考法
ノウホワイの視点を「歴史小説」で得る
では、どうすればノウホワイの視点を持てるようになるのでしょうか。おすすめの方法は、歴史小説を読んでみることです。
歴史はまさに原因と結果のストーリーですので、ノウホワイの視点を持つためにおおいに役立つでしょう。司馬遼太郎さん、山岡荘八さん、吉川英治さんなど、歴史的背景を人間の内面や本質と合わせて表現している方々の本は、原因と結果を理解するのに最良の教材です。
もっと身近な方法として、エピソードで学ぶことを意識するのも有効な方法です。
「ホワイ」の答えは、要点だけ部分的に聞いてもなかなか見えてきません。例えば、「勇気が大事」「仲間が大事」と教わっても、その理由まできちんと理解しなければ、ホワイを本質的に理解したとは言えないのです。
原因と結果をストーリーで理解する
しかし、そこにエピソードがあると、勇気や仲間が大事な理由を理解しやすくなります。『桃太郎』のストーリーをイメージすれば、誰でも簡単に、勇気を持って鬼退治に挑む大切さや、仲間とともにチームワークを発揮する大切さが理解できるでしょう。
職場においても、上司が言う「あれはだめ」「これをやれ」は要点のみの指示で、その理由は部下には伝わりません。しかし、上司自身や先輩を例にしつつ、「こうやったら失敗した」「こう変えたらうまくいった」と話せば、納得感が高まり理解度が深まるでしょう。
成果を出すことも、リーダーになることも、上司と部下のコミュニケーションをよくすることも、重要なのはノウホワイです。とりあえずググるのが当たり前になっている時代だからこそ、ノウハウの後ろにある背景、理由、因果関係を理解することが大事なのです。
<TEXT/ラーニングエッジ株式会社代表 清水康一朗>