芸能生活50年の研ナオコさん、「自分を大事にすること」ってなんですか
ブログにTwitter、TikTok…にも意欲的
研:それから、自分を大事にするために大切なことは、傷つくような場所に行ったり、人に会ったりしないこと。この人絶対自分にいやなこと言うだろうな、っていう人とは、絶対会わない。会いそうになったら、避ける。
そんなところで無駄なエネルギーを使う必要がないし、傷つく必要もない。そのかわり、いいなと思う人や場所には、一歩踏み出す勇気っていうのも大切ね。
――緊急事態宣言下などで、家ではどのように過ごしていましたか。
研:ストレス発散に、SNSです。去年からはYouTubeも始めました。あとは断活ね。
――SNSのなかでもっとも早く始めたのはブログで、2007年。結構早かったんですね。
研:子どもたちの影響ですね。やってみたらとか言われて、最初はやり方をいろいろ教えてもらって。TwitterやInstagram、Tiktokなど、新しいものはいろいろやる。コメントも読みますよ。
お会いしたこともない方と繋がったり、励まされたり、元気をいただいたり、情報を教えてもらったり。人とお会いできない時、SNSで繋がれて、お互い元気なんだなと確認できたりもしましたね。
「アマビエ」は志村さんのためだった
――YouTubeで、最初にあげた動画は「アマビエ様になる事になりました!!」 (2020年3月)でした。
研:(志村)けんちゃんが、入院しちゃったんだよね。で、そのためにちょっとやろうって。もともとは、息子が、「母ちゃんちょっとアマビエ描いてくれる?」って。こんな感じかなって描いていたら、今度は「アマビエになってみない?」って。そこで、やるか!と。100均で材料を買ってきて、切って貼って。
――すごい反響でしたね。
研:面白そうだなと思うと、やりたいなって思っちゃうのよ(笑)。
――その後、2020年3月30日になって志村さんのことを書いたブログ記事には、多数のアクセスがありました。
研:まさか過ぎて、もう言葉になんないのよ。朝、早く起きてテレビ見て、ニュース速報見て…一瞬身体が止まりましたもん。
どうしようって、それしか考えられなかった。ちらつくもん、(志村さんの)顔が。「プライベートな話すんじゃねぇよ」なんて言って…。ショックな時って言葉になんないんです。でも、やっとのことで書いたらたくさん同じ想いをしていた人からメッセージをもらって。「あぁ、みんなに愛されてたんだなぁ」ってね。
インタビュー後半はこちら⇒「志村けんさんは感性が似ていた」研ナオコ、“アマビエ姿”からの1年間
<取材・文/吉河未布 撮影/内海裕之>
【研ナオコ】
歌手、タレント。1953年、静岡県生まれ。1971年「大都会のやさぐれ女」で歌手としてデビュー。「かもめはかもめ」などヒット曲多数。バラエティ番組でも活躍し、2020年で歌手デビュー50年目を迎えた。YouTubeチャンネル「研ナオコ Naoko Ken」も日々更新