勝間和代さんに聞く、20代で考えておきたい「人脈・投資・働き方」
勝間さんがもし20代に戻れるなら…
――勝間さんが20代に戻れたとしたら、どんなことがしたいですか?
勝間:20代って基本的にてんてこまいだと思うんですよ。20代の人はてんてこまいっていう言葉すら使わないかもしれませんけど(笑)。とにかく余裕がない。だから私が20代に戻るとしたら、「ちゃんと優先順位をつけてバタバタしないようにしましょう」と言いたいですね。20代ってどうしても欲張りだから、あれもこれもやろうとして爆発するんですよ。
若いからどこを手を抜いて、どこを手を抜いちゃいけないか直感的にわからないんですよね。やることってそんなに勇気いらないんですけど、やらないことって勇気がいるんですよ。私が30代半ばくらいから人生がだんだん楽になったのは、「やらない」ということをちゃんとできるようになったからだと思います。
資産形成だと、「ドルコスト平均法」(毎月一定の金額を、同じ投資対象に投資し続けること)をやっておきたかったですね。20代からドルコスト平均法をやっていたら30代半ばでそこそこお金が貯まりますから。そのあとなんでもできますよ。わたしは30代半ばからはじめたので、これが20代からはじめていたら今より倍になっていたと思うと悔しいですよ。
最低でも3年間は同じ会社にいるべきか
――勝間さんのようなパワフルなタイプではなく、やる気が湧かない無気力な20代も増えているといいます。そういう人に対しては?
勝間:やる気が溢れすぎている人といると疲れて嫌になってしまうので、軽くやる気がある人と一緒にいることですね。“軽い背伸び”という表現をしているんですけど、自分の手が届きそうなライフスタイルを実現している人と一緒にいる時間を増やすように意識していけばいいですよ。そうするとだんだん移ってきますから。
――最低でも3年は同じ会社で勤めるべきという説についてはどう思いますか?
勝間:どの会社にいても3年以内にやめちゃうのはヤバいと思うんですけど、本当にブラック企業にいたらメンタルがやられてしまいますから。うつ病とかにかかって、いろいろ大変なことになっている人はいるので。
そもそも、ブラックではない企業は何が起きているかというと、業績が傾いているんですよね。それなりに歴史と規模があるから、まだ危機感がないだけ。だからむしろ勢いのある企業に入るとブラック気味なんです。個人的にはIPO(新規上場)直前の会社は、入ってみるととっても大変だと思います。それだから、成長もできてなおかつ人を大事にするホワイト企業を探すっていうのが難しいんですよね。