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「ほんっとうに不気味」石橋静河が振り返る、ミステリーの撮影現場

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 2015年から女優としての活動を開始し、17年公開の初主演作『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』では多くの新人賞を獲得。他の同年代の女優さんにない、スクリーンに映えるオーラを放ち続けている石橋静河さん(26)。今年は配信ドラマ『東京ラブストーリー』の赤名リカ役でも話題になりました。

石橋静河

石橋静河さん

 そんな石橋さんが、中村倫也さん主演のミステリー『人数の町』に出演。自由に出入りできるのになぜか離れることができない不思議な町の住人となった青年・蒼山が、その謎に迫っていく本作で、妹を助け出すためにその町に入り込み、蒼山と出会うヒロインの紅子を演じています。

 単独インタビューで、メッセージ性の高い本作から感じ取ったことや、コンテンポラリーダンサーとしてスタートを切ったのちに、女優へと活動の場を広げた石橋さんご自身について聞きました。

私も紅子と同じく主張するタイプ

――ユニークでオリジナリティを感じる作品です。脚本を読んでいかがでしたか?

石橋静河(以下、石橋):荒木伸二監督の伝えたいことがギュッと詰まっていると感じました。これまで観たことのないような作品になるだろうと、すごく撮影が楽しみになりました。

――石橋さんは強さを感じさせる瞳が印象的で、これまでにもそうした強さのある女性を演じてきましたが、かつどこかに浮遊感のあるようなキャラクターが多かった気がします。今回の紅子は、はっきりとした意思のある女性ですね。

石橋:一度決めたことは絶対に揺らがない女性だと思いました。映画の中には出てきませんが、彼女はもともと教師という設定なんです。常識を大切にしていて、正義感も強い人だと思いました。私自身、「変だな」「いやだな」と思ったことをはっきり主張するタイプなので、自分のなかにある紅子と重なる要素を、大きくしていきました。

役者さんが本当に不気味だった(笑)

人数の町

(C) 2020「人数の町」製作委員会

――そんな紅子が妹を助けるために奇妙で理不尽な町へと飛び込みます。どう反応していこうと?

石橋:撮影した建物も不思議でしたが、現場での、ほかの役者さんたちが達者な方ばかりで、お芝居がほんっとうに不気味だったんです(笑)。きっと紅子も「うわ、なんかヤだな」と生理的に感じたと思います。本当にその町に来てしまったような錯覚になる現場だったので、そういう意味ではあまり苦労しませんでした。

――強い紅子がぴったりでしたが、本当の石橋さんにはこんな面もあるといったところを教えてもらえますか?

石橋:ちょっと前まで「石橋さんって、笑うんですね」と言われることが多かったんです。それまでいろいろ抱えている女の子や、そのなかで強くある役が多かったので。最初はそう言われてビックリしました。普段の私は「この子はしずかという名前なのに、いつもうるさい」と両親からずっと言われてきたので(笑)。役者って作品のイメージのままで見られるんだなと不思議でした。

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