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コロナ不況下での住宅ローン。賢い借り方・返済のコツをプロに聞く

コラム

若い世代の団信の選び方

 また、住宅ローンを組む際には、団信(団体信用生命保険)を付けるのが一般的だが、団信の選び方にも節約のポイントがあるという。例えば「がんになった」「病気になって長期入院する」などの突然のトラブルが起きたとする。

「そんなとき、団信が下りれば、住宅ローンが大幅に減ったり、完済となったりする場合もあります。この場合、自分に『もしものこと』があっても家が残ることになります。住宅ローンの団信は各銀行で対応が異なり、無料で利用できるものと有料のものがありますが、若いうちに住宅ローンを組む方は、一般論として病気のリスクが少ないことを鑑み、無料の団信が充実しているところから選ぶとよいかもしれません」(ファイナンシャルプランナーA氏)

 生命保険であれば、年齢が若い頃は安く、年齢を重ねるにつれて高くなっていくのが一般的だ。他方、住宅ローンの団信は「借入残高×団信の上乗せ金利」で計算するため、初期の頃は金額が高くなり、借入残高が少なくなると安くなる。

団信を選ぶ際のポイントは①保険料、②対象となる病気、③支払い条件があります。保険料は無料のものがおすすめですが、②と③については各銀行によって差異がありますね。ライフプランも、資産の作り方も人それぞれですので、自分に合った選択をベストなタイミングできるといいと思います」とA氏は見解を示した。

収入に見合った返済計画を

じぶん銀行

auじぶん銀行の正藤清美本部長

 とはいえ、そんな状況も今回の新型コロナウイルスで収入が激減。ライフプランの見直しを余儀なくされている人も多いはず。前出の正藤氏はそんな場合は「住宅ローンのリスケも可能」だと語る。

「コロナの影響で支払いが困難になったり、利息が払いきれそうにないと感じたりした場合は、住宅ローンの『リスケ(返済条件の見直し)』もひとつの方法です。金融機関では、状況に応じて返済期間の延長や元本据え置きなど相談に乗ってくれるので、万が一の場合には悩まずに、借入先の金融機関に相談することをおすすめします」

 家計の負担を少しでも軽くし、固定費を節約するためのコツはあるのだろうか。「知らず知らずのうちに払っている出費を減らせるか考えること」とし、次のように例示した。

「クレジットカードのキャッシングで見たときに、一括払いは問題ありませんが、分割払いにすると年率15%ほどの金利が発生するので、結構な負担になっているはずが、認識できていないケースもあるようです。銀行カードローンのほうが、金利の低いケースもあり、個人の審査によりますが、年率3~5%の低金利で組める銀行もあります。キャッシングからカードローンへの変更も選択肢のひとつです」

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