北朝鮮「金正恩重病説」の裏で、日本にとって最悪のシナリオは… | bizSPA!フレッシュ

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北朝鮮「金正恩重病説」の裏で、日本にとって最悪のシナリオは…

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 北朝鮮の金正恩氏が大病かもしれないというアメリカ発信の説が駆け巡り、一時世間をざわつかせた。金正恩氏の妹・与正氏が後継者になるとの報道もあったが、5月2日に20日ぶりに健在な姿を見せたと報じられた。

北朝鮮の国旗

※画像はイメージです(以下同じ)

 金正恩氏が健在でも、仮にいなくなっていたとしても、今後の北朝鮮は鎖国しているかのように独自路線を突き進むのではなく、今まで以上に「米中対立」を巧みに利用し、両国を天秤に掛けながら自らの都合に合うような行動を取ってくることが予想される。

米中関係を巧みに利用する北朝鮮

 アフターコロナ時代の米中関係がホットな話題になっているが、米中とも実は北朝鮮は切っても切れない存在なのだ。軍事力や経済力で比較しても、米中と北朝鮮では歴然とした差があり、仮に米国と北朝鮮、中国と北朝鮮が戦っても結果は見えている。

 だが、核というカードを北朝鮮が持っており、米中とも慎重に対応せざるを得ない。

 そして、もうひとつ慎重に対応せざるを得ない理由がある。それは、北朝鮮が米中間の緩衝国家になっているからだ。例えば、北朝鮮が米国と仲良くし始め、米国の政治経済的な影響力が北朝鮮を覆うようになると、それは米国の影響力が中朝の国境まで北上することになるのだ。

 米国と対立する中国にとって、米国の勢力圏が自分の国境に接することは何としても避けたいシナリオだ。反対に、北朝鮮が中国と仲良くして、中国の影響力が北朝鮮を覆うようになると、それは北緯38度ラインまで中国の影響力が南下することになり、米国の軍事勢力圏と接することになる。米国としてもそれはなんとしても避けたいシナリオである。

日本にとって最悪のシナリオは

国旗

 要は、北朝鮮とは、米中それぞれの勢力圏のちょうど狭間に位置する国家であり、北朝鮮も十分にそれを理解している。そして、前述したように複雑な米中関係を巧みに利用することで、自らの体制維持や繁栄・発展を模索しているのである。

 次に、朝鮮半島情勢が混沌とするなか、日本にとって最悪のシナリオを考えてみたい。

 例えば、2019年、韓国のGSOMIA破棄(後に米国の説得で何とか破棄を撤回)は日本に大きな衝撃を与えたが、仮にGSOMIA破棄、在韓米軍の撤退が進むとなれば、日本の安全保障環境は大きく変わることになる。

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