LINEで仕事の報告はアリ?たった1字のミスで、会社に大損害も
受注数の報告を間違えて大損害に…
とはいえ、そんな些細な行き違いがあったものの、淳さんは新入社員として頑張って仕事をこなしたそうです。史也さんは、彼の頑張りは知っているからこそ、日頃から目をかけていました。
「なかなか新入社員の中では営業の成績はよくありませんでした。しかし、ある時、新規の顧客から大口の注文を取り付けることに成功したんです。彼の報告を聞いた時には、とても嬉しかったですよ。しかも、なかなかお目にかかれないくらいの数字で嬉しい悲鳴でした」
なんとか受注をすべて受けられるように史也さんが、商品を生産するメーカーに発注の報告を済ませた時、驚愕の連絡を淳さんから受け取ります。
「すみません、実は、注文数の報告を一桁多く打って送信してしまいました」と。
焦っている時のタイプミスに注意
「それからは、もう、大変な騒ぎでした。本当はLINEだけではなく、本人に発注書を書かせればよかったのですが、時間もなかったので、私が代筆してしまったんです。もう、関係各所に増産をお願いしてしまっていましたし……損害もかなり出て、社長から大目玉を食らいました」
ガラケーとは違い、フリック入力でパパッと済ませられるスマホ。とくに急いでいる時や焦っている時などは確認も疎かになってしまいます。ただ、ビジネスの現場ではうっかりではすまされません。いくら焦っているからと言っても、送信前に確認は怠らないようにすべきです。
後日、淳さんは「責任を取って会社を辞めます」と史也さんに訴え出ます。それほど責任を感じていたそうですが、史也さんは「俺も悪かったから、課一丸となって営業しよう」とそれを差し止めました。
それから1か月かけて新規受注を獲得。発注ミスの分もなんとか売り終えることができ、損害は当初の試算よりは抑えることができたそうです。
<TEXT/bizSPA!取材班>
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