睡眠の質を上げるコツは?寝具会社会長がやっていること
睡眠を変えるのは「マットレスの反発力と通気性」
――なるほど。では、どうやって快適な睡眠を取ることができるのでしょうか?
高岡:スタンフォード大学の睡眠生体リズム研究所・西野精治所長とともに、快適な睡眠を取るための科学的根拠を調査しています。
ポイントの1つは、一般的なマットレスで使われているウレタンに比べ、エアウィーヴは反発力があるため、少ない力で寝返りが打てることです。寝返りのときに力を使わないことは、筋肉を使うことによる脳への刺激が少なくなり、中途覚醒を起こさず熟睡できることにつながります。
それともう1つは「通気性」です。エアウィーヴにも使用しているエアファイバーはウレタン素材に比べて、はるかに通気性が優れた素材です。通気性が良いと、良質な睡眠をとるために重要な、深部体温(環境の影響を受けにくい深部の体温)のスムーズな低下を促すことができます。
――マットレスの反発力と通気性が快眠のためのキーワードだと。
高岡:実際、睡眠障害のない成人男性10名に、高反発マットレスと、ウレタン製の低反発マットレスで睡眠を取ってもらい、睡眠の脳波や深部体温の変化、寝返りの回数などを計測し、比較しました。
すると、「寝具の違いが体温や睡眠の質に影響を与える」という事実が、世界で初めて科学的に立証されました。もちろん、この睡眠調査はマットレスの比較実験というのは一切伝えずに行いました。
――人間は一生の約3分の1の時間を睡眠に費やすそうですから、良質な睡眠を継続して取ることができれば、人生にも輝きが増しそうです。
高岡:その通りですね。エアウィーヴはこれからも睡眠の啓蒙活動に力を注いでいきます。そして世界中の誰もが良質な睡眠を得て、最高のパフォーマンスを発揮できるように全力でサポートしていきますよ。
<取材・文/永田明輝 撮影/林紘輝>
12