炎上をくり返すnote社/cakesの事件録。今度はコミケ転売記事で批判殺到
2022年度からは、高校での授業に「資産形成」についての内容が組み込まれることになり、日本のマネーリテラシーへの向上が期待されている。そんななか、お金の正しい知識や判断力について教育すべき大人が、高校生たちを巻き込むかたちで炎上騒動を引き起こした。
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2019年、現役高校生を対象におこなわれた体験学習「ハイスクールショーバイ!」のレポート記事を、2021年10月5日に「cakes(ケイクス)」が公開。高校生らがおこなった「商売」が転売行為にあたるとSNSで批判が殺到、炎上した。
今回のcakes炎上騒動の発端
「ぼくたち1週間で18万1379円稼ぎました!(現在、削除済)」というレポート記事がWebメディア「cakes」で公開されたのは、2021年10月5日のこと。
このレポートは、2019年開催「ハイスクールショーバイ!」の内容をまとめたもので、主催した株式会社STOKEのHS編集部が公開した。「ハイスクールショーバイ!」とは、現役高校生ら20名が起業家や投資家による講義を受け、各自3000円の小遣いと保護者からの出資金3万円を元手に何か商売をするという体験学習。
ある高校生グループが商売として企画したのが、コミックマーケットでの限定品を代行して購入する「コミケ代行」だった。高校生は、コミケに行くという人をツイッターで探して交渉し、支払いや梱包のほか、発送の進捗状況などを管理したという。
かねてから問題視されていた同人誌転売
「限定100部の1,000円の本がなんと6万円で売れた」という内容を含む記事が公開されると、批判が殺到。高校生らが「代行」と称しておこなった「商売」が転売行為にあたることをはじめ、さまざまな指摘が飛び交っている。
主に問題となったのは、高額転売のほか、18禁の作品を高校生が購入したのではないかという点だった。運営元のnote社は、2021年10月11日付けで「配信・提供元(株式会社STOKE、HS編集部)より依頼があり、公開停止しました」とし、cakesから問題の記事を削除。
また、「ハイスクールショーバイ!」を主催したSTOKE、そしてイベントに参加者したDMM会長兼CEOの亀山敬司氏らが謝罪文を掲載する運びとなった。コミケに出品される同人誌には自費出版で少部数のものが少なくなくく、かねてから高額転売については問題視されていた。
記事中に掲載されたリストのなかには、転売を禁止するサークルなどが含まれていたこともあり、クリエイターを軽視する行為に厳しい批判が集まったと言える。