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夫の発達障害を公表する夫婦YouTuberが世間に伝えたいこと「診断されてラクに」

暮らし

 チャンネル登録者数14万人超人気の夫婦YouTuber「あつの裏チャンネル」のあつろーさん(30)と、足の裏さん(29)

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左から、妻・足の裏さん(29)、夫・あつろーさん(30)

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 インタビュー前編 「コロナで仕事が激減…人気夫婦YouTuberが「それでもやりがいを感じる」ワケ」ではYouTuberになったきっかけや、収入、ライフスタイルなどについて聞きました。後編では、あつろーさんがADHD、アスペルガー症候群であることを動画で公表した理由や、日常生活での困りごとにどう対処しているのかなどについて聞いてみました。

トラブルの連続で妻が「カサンドラ症候群」に

――2020年8月公開の動画で、あつろーさんがADHD、アスペルガーと診断されたことを公表しました。なぜ診断を受けようと思ったのでしょうか?

足の裏さん(以下、足の裏):大きなきっかけは私が「カサンドラ症候群」(アスペルガー症候群であるパートナーとの関係を築くことが難しいことが原因で、不安や抑うつなどの症状が出る状態)になってしまったことです。

 結婚前の同棲時代はあまり感じなかったのですが、2人でYouTubeのお仕事をするようになってから、夫の物忘れの多さや失言でトラブルがたくさん発生しました。いくら言っても本人に自覚がないので、「全部私が悪いんだ」と思うようになってしまって……。

 泣き叫びながら怒りを爆発させてしまうこともあったり、精神的に不安定になってしまったんです。それで精神科を受診しようとネットで自分の状態を調べたら、「カサンドラ症候群」に当てはまることが分かりました。「夫は発達障害なのかもしれない」と思って、受診をすすめました。

――具体的にはどんなトラブルがあったのでしょうか?

足の裏:話したことを忘れてしまうのが1番大変で、マネージャーさんが夫にだけ伝えたスケジュールを忘れて仕事に穴を開けてしまったこともありました。「どうしてそんな大事なこと忘れちゃうの?」と喧嘩になっても、本人にはなぜ忘れてしまうのか分からないんです。

あつろーさん(以下、あつろー):あと、僕が悪気なく人が傷つくことを言ってしまうこともありました。本当に悪気はないんです。でも面白くしようと思っただけなのに相手を傷つけてしまうことは、小さい頃から何度もありました。

発達障害の検査には「葛藤があった」

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――受診することに抵抗はありませんでしたか?

あつろー:葛藤がありましたね。1回目に妻が予約してくれたときは、検査を断って帰ってきてしまいました。

足の裏:たぶん、私には言わなかったような苦悩があったんだと思います。でも夫が検査を受けなかったことで私のカサンドラ症候群が重くなってしまったので、再度予約をして行ってもらいました。

あつろー:妻とお付き合いを始めてから9年間、同じような原因で悩ませてしまうことがどうしても治らなかったので、それをもうやめたいと思って受診しました。それでADHDとアスペルガー症候群だと診断されました。

――診断をどう受け止めたのでしょうか?

あつろー:毎日のように妻を怒らせることをして、でも自分で治せなくて悲しい思いをしていたので、その原因を知ることができてよかったと思いました。

足の裏:夫はずっと「自分は怠けている、努力が足りない」思って会社員時代を過ごしていたそうです。でも実際は怠けていたんじゃなくて、そういう特性を持つ人だったと気づくことができてラクになったんだと思います。

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