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「転職サイト」20代に最も支持されているのは? リアルな利用動向から判定

学び

ウマが合うかが全て「エージェント型」

 エージェント型は成約時に企業から支払われる、転職後年収の35%程度(最近は100%というケースもあるとか!)の仲介手数料が収入源。ユーザーのメリットは、人材紹介のプロからのアドバイスです。基本的には担当エージェントとの面談を経て、経験や希望をふまえた求人情報を提案してもらいます。

 自分も受けてみる気持ちになれば、求人情報に合わせた職務経歴書や面接の心得などを助言してくれます。経験豊富なエージェントならユーザーが気づいていなかった業種や職種を提案してくれたり、転職市場におけるポジションや適正年収を教えてくれたりするケースも多く、ウマが合えば次の機会にも頼りになるでしょう。

 不動産仲介と同じで成約手数料が収入なので、転職先への年収アップ交渉にも熱心(成約本位のエージェントには要注意ですが)で、最近は1割アップでの成約が相場といいます。また、いいエージェントがいい案件をもっているとは限らない点も、不動産仲介と似ています。

オファーの確度が高い「スカウト型」

 スカウト型は企業や企業の委託したエージェントが、採用条件に合うユーザーへ直接コンタクトしてくるので、比較的確度が高いオファーと期待できます。

 直接応募で大量の転職希望者が集まってもさばききれない、初期投資の余裕がないなど、採用リソースが限られる企業では、よく使われる手法です。担当者がユーザーのプロフィールを個別に閲覧したうえでのスカウト、資格などの条件が合致したら機械的に送信されるスカウトの2種類があります。

 採用側としてはこれら転職サイトのほか、自社サイトのみでの直接募集、リファラル採用(社員紹介)、「Linkedin」などSNSを通じた紹介やスカウトといった手段を取ることもできます。

 特にベンチャーだと人事部門がないケースも多いので、そうした仕事に興味がある場合は転職サイトだけでなく、個別の接点を模索することが望ましいでしょう。

「BIZ REACH」「リクナビNEXT」の特徴は

 実際の転職活動には、転職の本気度や業種・業界に対するこだわり度、転職時期までの猶予期間によって、各サービスの「いいとこどり」をすることが多いと思います。

 利用している転職サイト別に、併用サイトを調べてみると、「エン転職」ユーザーは半数、「doda」「Vokers」ユーザーも43%は「リクナビNEXT」の二兎追い。「リクナビNEXT」で公開求人情報を見ながら「Vokers」で口コミを確認、「doda」でエージェントと出会う……といった戦術でしょうか。

 逆に「BIZ REACH」は49%、「リクナビNEXT」は47%が、他の主要転職サイトを併用しない高ロイヤルティユーザーです。非公開ハイクラス求人中心の「BIZ REACH」ユーザーは他サービスに関心が薄く、「リクナビNEXT」ユーザーは単体でのサービスに充分満足なのかもしれません。

転職

図表3:主要転職サイトユーザーの他サイト利用状況(2018年5月-10月)

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