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再起をかける居酒屋チェーン「金の蔵」で、“270円均一”が復活。なぜ今?運営会社に聞く

ビジネス

「東京チカラめし」も都内店舗がゼロに

東京チカラめし

閉店日には長蛇の行列が

「金の蔵」と同じく、2010年代に人気を集めたのが「焼き牛丼」を看板メニューに据えた「東京チカラめし」。こちらも「金の蔵」と同じ株式会社SANKO MARKETING FOODSが運営しているが、2022年8月28日に都内最後の店舗であった新宿西口1号店が閉店し、「東京チカラめしが、東京にない」という事態に。同店について慈道氏は次のように話す。

震災を受けた日本において『日本にチカラを!!』という気持ちを込めて、2011年に池袋に1号店を構えスタートした業態でした。しかし、急速出店に人材教育が追い付かず、商品や接客の質が低下しました。

 加えて食材原価の高騰による商材変更に伴い味が変わってしまいました。さらに、コロナ禍においてリモートワークの定着により、ターゲットであったサラリーマン層のお客様が減少してしまったんです。こうした複合的な要因から、店舗数が減っていったと考えております」

いずれは東京に再進出を…

「東京最後の店舗」が閉店するという情報が出てから、SNS上では惜しむ声が多数上がり、最終日には大行列ができた。皮肉にも、閉店によって潜在的な人気は健在であることが明らかになったが、同店の運営について、今後どのように展望しているのだろう。

「国内では、千葉と大阪に店舗があります。また、海外に3店舗出店しており、現在も複数の国から出店の依頼が複数国から来ております。弊社も、アジア圏を中心に出店を検討しており、慎重に進めているところです。とはいっても、やはり『東京チカラめし』という看板を掲げているので『東京』で再出店しようと検討しており、今はブランドの構造転換・商品開発を行っております

 アジア圏で力を蓄えた東京チカラめしが、いずれ東京に復活する日が来るのかもしれない。

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