借金地獄から年収数億円に。人気ビジネス書作家が“どん底”で得た「本当の幸せ」
2000年代から始まったビジネス書ブームを覚えているだろうか? 当時、勝間和代氏や神田昌典氏、本田健氏、レバレッジシリーズの本田直之氏といった時代の寵児たちがビジネス書を多数出版し、次々とベストセラーが誕生した。
あれから10年あまり、当時のビジネス書作家たちは何をしているのか?『成功本50冊「勝ち抜け」案内』(2008年、光文社刊)でデビューし、最新刊『富豪作家 貧乏作家』まで累計30冊以上のヒット作を生み出したビジネス書作家でもあり出版コンサルタントの水野俊哉氏が、一世を風靡したビジネス書作家の今に迫る。
今回はベストセラーとなった『ガチ速“脂”ダイエット』の著者であり、不動産オーナー、ビジネス書作家として活躍する金森重樹氏に話を聞いた。
ビジネス書作家としてのデビューは
水野俊哉(以下、水野):今や50冊以上の著書を数える金森さんですが、最初に書かれたのは何の本ですか?
金森重樹(以下、金森):『一人でできる特定調停 自己破産しないで生活再建!』という、特定調停という手続きに特化した本を出しました。当時、行政書士として活動していたのですが、その時多く持ち込まれたのが借金についての相談でした。
当時はまだ自己破産するのも難しい状況で、苦しんでいる債務者の方がたくさんいました。こういった方々に自己破産をすることなく、借金が圧縮できる画期的な手続きである「特定調停」を知ってほしい、という思いで書きましたね。
膨大なインプットがベースをつくった
水野:2冊目には、行政書士の営業法を出版。これも話題になりましたよね。
金森:そうですね。行政書士の資格はあるのに、仕事がないという方が多くいた時代です。行政書士の営業法はみんなが知りたがっていました。売れる確信がありましたね。
水野:行政書士の営業本を出したあたりから、「マーケティングの神」と言われるようになったと思いますが、そもそもどうしてマーケティングに精通していったのですか?
金森:それはもうシンプルな話で、自分が行政書士としてまず客集めをしないと仕事にならないから、必死で調べるわけですよ。そうやって勉強を積み重ねた結果、活きた知識が身に付くようになりました。海外の文献も参考にしていくと、自ずと英訳ができるようになり、結果的に洋書の監訳を手掛けるようになりました。
水野:監訳って、一般的には独学で始めていきつくポジションじゃないですよね(笑)。徹底的なリサーチ力がビジネス書作家としての土台をつくったのだなと感じました。