不動産投資は「再開発エリア物件」がねらい目。プロが教える攻略の3か条
国税庁が7月1日に公表した路線価の全国平均は新型コロナの影響を受けて2年ぶりに上昇。リモートワークの進展で大都市圏の人口流出が懸念されてきたが、東京都で前年比1.1%、千葉県で0.8%、神奈川県で0.6%とそれぞれプラスに推移。
地価の高騰に歯止めがかからぬ上、記録的な円安、そして世界的な建設資材価格の上昇が追い打ちをかけ、新築と中古ともに不動産価格はうなぎ上りの傾向が続く。
こうした中で、不動産投資で注目されるのが、現状は比較的お値打ちで、将来的な価格上昇が見込まれやすい再開発エリアの物件取得だ。お値打ち価格で買って高く売るという投資の基本を不動産分野に当てはめると、導き出される解が、この再開発エリア。その攻略法に迫る。
再開発投資の妙味とは
行政書士や宅地建物取引士など不動産関連の資格を多数持つ棚田健大郎氏は、再開発投資の妙味をこのように語る。
「虎ノ門ヒルズの建設や新駅開業で活気づく虎ノ門エリアですが、計画が持ち上がったのは30年ほど前です。私の知人は再開発での価格上昇を見込んで、2003年に新築のワンルームマンションの一室を投資目的で約1800万円で購入し、約2300万円で売却しました。この間の家賃収入もありますので、税金や修繕費などのコストを除いたとしても700万~800万円の儲けになりますね」
一軒家を購入して賃貸に出すのも手
ただ、ここまで不動産価格が高騰すると、ワンルームとはいえ都心エリアの物件には触りにくいという。
「郊外でも再開発が計画されている地域であれば、一軒家を購入してファミリー向けに賃貸に出すのも手です。シングルマザーのように購入は経済的に難しい人たちが賃貸で借りてくれますし、一度入るとなかなか転居しないので空室のリスクも避けやすい」