なぜか成果が出ない人には特徴が…「PDCAサイクル」を正しく理解しよう
真面目で一生懸命で、学ぶことにも意欲的。でも「なぜか成果が出ない人」が周りにいたりしませんか? 指示されたことにも前向きに取り組み、朝早くから夜遅くまで頑張っているのに、いまいち成果が出ないのは「なぜだろう」「どこが違うのだろう」といった疑問を持っていませんか。
しかし、クライアントの会議や実際の現場において、支援させていただくなかである共通点を発見したのです。今回の記事では、これまで約1000社に及ぶ企業の人材育成の支援を通して、5万人以上のビジネスパーソンと接してきた筆者(荻野純子)が、その謎を解き明かしていきたいと思います。
なんとなくの理解では意味がない
いきなり核心に触れてしまいますが、成果が出ない理由は「正しくPDCAサイクルを回せていない」ということ。正確にいうと「正しくPDCAサイクルを理解していない」のです。ビジネスの世界では常識のように使われる「PDCA」ですが、皆さんはPDCAサイクルについて学校で学んだことはありますか? 上司や先輩から詳しく教えてもらったことがありますか?
なんとなくご自身の中で「PはPLANだから計画を立てることだよね。DはDOで計画を実行すること、CはCheckだから計画通りに進んでいるか確認することかな。そして、AはAcitonだから、計画を修正したりして再実行することかな……」という具合に理解していたりはしませんか。
正しいサイクルを回せば大きなリターンが
本来、PDCAサイクルはとてもシンプルでわかりやすいものです。それゆえ、教えられることもなく、「なんとなく分かるでしょ」という暗黙の了解でやり取りされてしまう点に問題があります。
もともとPDCAサイクルとは、アメリカ統計学者であるウィリアム・エドワーズ・デミング博士によって提唱された「成果を出すための業務改善を行うマネジメント手法」です。つまりPDCAサイクルを習慣的に回せるようになるということは、劇的な成果を創出できるということでもあるのです。
実際に、正しくPDCAについて理解し、サイクルを回せるようになった企業では、
・1年ごとに平均2倍近くの売上増を実現
・昨年対比4倍の売上目標を達成
・人員の数は変わらずに5倍以上の生産性向上を実現
・昨年対比150%の利益創出
といったすごい成果を続々と出せるようになっています。