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ウクライナ侵攻で注目「家庭用シェルター」。普及が進むのか製造元に聞く

ビジネス

ウクライナ情勢で生産が追いつかない

シェルター

たくさんの特許証を保有している中嶋氏

 ウクライナ情勢や北朝鮮の核ミサイル問題で「核シェルターの購入を希望する人が増えた」と中嶋氏は語る。

「弊社への問い合わせは以前に比べて15倍に、受注率も7倍に増えました。大量生産・大量モデルという商品ではないので、注文を受けてから納品まで3か月半くらいはかかるので、生産が追いついていないくらいです」

 さらに話を聞いていくと、核シェルターは地下に埋めるイメージも、実はそうではないようだ。

「日本の99.9%は、『シェルター=地下なんでしょ?』という感じだと思うのですが、そうとも限りません。弊社には地下や地上、室内に格納するモデルがあります。部屋に取りつける簡易型シェルターで300万円から販売しています。ただ世界的には1500万~2500万円が相場です。本当に万全な状態で命を守るなら最低1500万円くらいはかかりますね」

まるで食パンのような核シェルターも

 部屋に核シェルターが置けるのはとても魅力的だ。

「庭に置くと固定資産税がかかりますからね。また、ご近所さんに『うちの家族もよろしく』と言われてしまうかもしれませんし(笑)。そういう意味では、家の中に隠しておけば周りに騒がれなくて済みます。部屋に設置するタイプは、食パンみたいな形をしていて4連結や5連結とジョイントさせ、どんな場所でも組み立てられますよ」

 一番小さい核シェルターは、1人用の1.5畳の大きさだ。しかし、この1人用は「需要はあまりないですね」と語る。

「核シェルターは主に2人以上の需要が多いです。1人で生き残ろうと思わず、大切な人と生き残りたいという気持ちになるのかもしれませんね。ここ最近も『1人で使いたい』という問い合わせはほぼありません」

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