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東京03、かが屋…実力派芸人が支持する“8人組”主宰の野望「2か月でコントを100本書いた」

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笑っている人と笑っていない人半々のシーンを

ダウ90000

ダウ90000 第3回本公演 「ずっと正月」(イラスト/ヨシダナツミ、デザイン/柴田ユウスケ)

――2022年1月26日からの本公演「ずっと正月」はシアタートップスで12日にわたって上演されるそうですが、かなりの日数ですね(取材は公演前に実施)。

蓮見:最近コントに寄っていたので、「演劇もちゃんとやりたいんですよ」と伝えるために、あえて長い日程でやることにしました。シアタートップスは「ワンシチュエーションでやるならあそこ通っておいたほうがいいよ、演劇の先輩方が通ってきた道だから」と大人に教えてもらいました。

――演劇でも、1時間半なり2時間なりという長さをテンポよく笑わせ続けるのがすごいなと思いますが、ダウ90000で演劇をやるからには、笑いの濃度は薄めないという意志が?

蓮見:たぶん、ボケ0の演劇を作ったら僕は恥ずかしくて顔真っ赤になっちゃうと思います。メンバーはできるでしょうけど。そもそも、伝えたいことがあって書いているわけではないですし。だって24歳で人に伝えたいことって、そんなにないじゃないですか。でも、演劇をやるからにはきっとあったほうがいい。

 だから書いている途中で「この人、こんな感じだよね、みんな」くらいの感じを毎回ひねり出しています。演劇では、笑っている人と笑ってない人が半々くらいのシーンを作れたらいちばん楽しいかなと思いますね。

2か月でコントを100本書いた経験

ダウ90000

――ダウ90000も、蓮見さん自身もいま、各方面から熱い注目を集めています。この現状はどう捉えていますか?

蓮見:本当にいろんな人に観てもらえたり、チケットが即完したりという事実に驚いてばかりで。これはなんでだろうと考えたんですよ。僕は生い立ちも普通だし、すごくトガッた思想があるわけでもない。なにかあるとすれば、書いた量が人より多かったのかなと。

 大学のとき、サークルで研究発表みたいなことをやることになって、メンバーが1日10km走るとか、楽器をひけるようになるとかそれぞれチャレンジする中で、僕は2か月でコントを100本書いたんです。その癖が今も残ったままずっと書いてきたから、たまたま人より多くなった。だからこれだけ注目してもらえたのかなって。

――100本も。それだけ書くと、変わったコントも生まれそうですね。

蓮見:M-1でやった漫才の原型は、そのとき作ったコントです。女の子たちが楽しそうに椅子取りゲームをするんですよ。人数分の椅子があるから全員座れちゃって、曲が流れるたびにはしゃいで立ってまた座るっていうだけのコントなんですけど。

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