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ソニー出身社長が語る「北九州のソウルフード」人気の秘密。全国展開の夢も

ビジネス

ゆくゆくは「日本の資さん」に

資さんうどん

肉ごぼ天うどん(700円)

――それでも、新しいことを急遽始めるのには苦労が多かったでしょう。

佐藤:急ピッチでの立ち上げでしたので、難関の続出でしたよ(笑)。通販の再始動にあたり、お客様のことを最優先に考えて、頑張ってくれた社内のメンバーの努力には感謝しかありません。また、同じく外部会社の協力も必要でしたが、「急いではじめたい」と無理を承知でお願いしたところ、「気持ちは伝わりました。やりましょう」と、我々の意図を汲んでくださり、何とか実現に至りました。

――飲食業界が苦しむ中、九州地方を中心に続々と新店舗を開店していますね。その原動力はなんですか?

佐藤:私たちの目指すのは、出店するすべての地域で元気とぬくもりをお届けして、地域の皆様に「この街に資さんがあってよかった」と思っていただくことです。その思いで、今まで資さんうどんがなかった地域や県にも出店を進めています。

 でも、新しい地域に出店するのはやっぱり大変です。初めての地域で従業員の皆さんに資さんうどんの味とサービスを提供してもらうためには、まず知ってもらうことがスタートになるので、既存地域への出店に比べると時間も手間も多くかかります。

 ですが、その大変さを乗り越えられるのは本当にお客様の笑顔があるからです。そして、資さんうどんのことを知らずに入ってきた従業員の皆さんが、資さんうどんのことをどんどん好きになってくれるのは嬉しいですし、大きなな原動力ですね。そうやって「北九州の資さん」から、一歩ずつ積み重ねていき、ゆくゆくは「日本の資さん」となればいいなと思っています。

ぼた餅とマリトッツォを融合させた商品も

資さんうどん

ぼたトッツォ

――昨年11月には年間450万個も売り上げる「ぼた餅」とマリトッツォを融合させた「ぼたトッツォ」なるものも発売されました。こういった斬新なアイデアはどこから出てくるのですか?

佐藤:Twitterで「資さんのぼた餅で、マリトッツォを作ったら美味しいに決まっている!」とつぶやいているお客様がいたんです。試作してみたらすごく美味しかったんですが、1つずつ手作りしているため、商品として作って販売するにはハードルが高く、お蔵入りになりかけていました。

 そんなとき、自社で運営する製麺工場に併設する形で「製麺直売所」を立ち上げました。お客様が、打ちたての生麺や、うどんつゆを直接購入いただける無人直売所です。ただ、「無人製麺直売所」と言っても伝わりにくいだろう思い、知ってもらう良い方法はないかと模索してたんです。

 そうしたら、製麺所のメンバーが「立ち上げ記念にぼたトッツォを販売すれば、ご来店いただけるきっかけになるのでは?」との提案があり、「製麺直売所限定・数量限定販売」にて実現しました。

SUKESAN BOOK ~資さんうどん公式ファンブック

SUKESAN BOOK ~資さんうどん公式ファンブック

資さんの歴史、商品へのこだわり、ファンのお客さまの声、つい人に話したくなるトリビアなど、「資さんうどん」ファンのお客さまにとって大満足のコンテンツが盛り沢山!

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