東出昌大の「養育費3万円」報道で考える、養育費のカラクリ
東出昌大の養育費の金額を検証すると…
裁判所の算定表を、東出昌大さんと杏さんのケースに当てはめて考えてみます。杏さんは離婚によるイメージダウンはあったものの、以前からCMなど東出さんより収入は多く、5000万程度と予想されている時期もありました。そこで杏さんの年収を2000万~5000万と仮定して、「子ども3人で養育費3万円」という金額から東出さんの収入を逆算すると、以下のような計算になりました。
【杏の年収・東出昌大の年収】
【パターン1】2,000万円 500万円
【パターン2】3,500万円 650万円
【パターン3】5,000万円 750万円
ありそうな金額のような気がしませんか。東出さんは不倫報道後は仕事が激減したようですが、今は多少なりとも回復しているはず。それを考えると、年収500万~750万円という数字は、かなり少ない気がします。つまり、もし東出さんが上記より稼いでいるのであれば、杏さんの年収が予想より低くない限り、「養育費3万円」は少なすぎる金額、ということになります。
ただ、一方で養育費の支払いは「義務」ではありますが、いくら支払うかというのは当事者間で決めることが出来、国はそこに関与しません。つまりいくら稼ぎが少なかろうが「誠意」を見せるも見せないも自由なわけです。
離婚後も良い形で子どもに関われるように
とはいえ、2人の子供は3人。杏さんがいくら稼いでいたとしても、仕事をしながら子供を育ててゆくのが大変なことに、変わりはないでしょう。
今回は養育費について取り上げましたが、実は世間には、養育費を受け取れなかったり、受け取ることを拒否して自分一人で頑張っているひとり親の方が大勢います。
平成28年度「全国ひとり親世帯等調査結果報告」によると、母子家庭の平均世帯年収は348万円で、母自身の年収は243万円。算定表で定めて養育費の金額では、ひとり親が働きながら子育てをするには厳しすぎる、という声もあります。
芸能人の父親も一般人の父親も、子どもにとっては同じく1人の父親。いろいろな方法はあると思いますが、離婚が普通のことになってきた時代だからこそ、離婚後も良い形で子どもに関わっていただくことを願っています。
<取材・文/勝山公裕>