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テレワークしづらい日本の家事情。米国人が実践する「新しい働き&暮らし方」が凄かった

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家賃高騰が暮らし方を変えた?

ヘイブン・コリビング

ヘイブン・コリビング、スタイリッシュな部屋の数々。毎日の掃除サービスがあって清潔

「コ・リビング」が人気となっている1つの背景には、「都会の家賃高騰」の問題がある。「アパートメントガイド(Apartment Guide)」の2021年10月の調べによると、全米の2021年9月の家賃(ワンベッドルーム。日本の1LDK)の平均は1660ドル(約19万円)だ。1年前と比べると19.8%値上げとなっている

 ちなみに、ニューヨークでは昨年比58.2%の値上げで4,887ドル(約56万円)、L.A.では昨年比 6.5%値上げで2,918ドル(約33万円)、L.A.郊外のロングビーチではなんと昨年比66.3%の値上げで3,068ドル(約35万円)だ。

 東京の家賃の平均はどうだろうか? 日本最大級の不動産・住宅情報サイト「ライフルホームズ」のリストにある東京23区の家賃(1LDKの場合)の平均を計算してみると、14.99万円(2021年11月4日現在)となる

入居審査も厳しいL.A.住宅事情

ヘイブン・コリビング

ヘイブン・コリビング。ヨガやピラティスなどのクラスが毎週開催されている

 これに対して、米国の「コ・リビング」では、家賃が800ドル(約9万1,000円)くらいからスタート。さらに、光熱費やインターネット代も家賃に含まれているため、かなり生活費の節約ができる。

 前出の「ヘイブン・コリビング」のCEO、オニールさんは、「L.A.では、昨年比10%値上げした家賃の物件が目立つ。通常、入居する際の審査も厳しい。弊社では短期間の入居も可能で、しかも海外からの入居者も歓迎している。米国内のクレジットスコアの審査(クレジットカードの支払い状況を基に個人の信用度を数値化したもの)も行なっていない」と強調する。

 米国の場合、アパートメントを賃貸する場合には、セキュリティデポジット(保証金。通常、1か月の家賃分)を支払い、1年間の賃貸契約を結ぶのが一般的。そのため、デジタルノマドなど移動を頻繁にする人たちにとって、賃貸契約する必要がなく、短期間から便利な暮らしが可能な「コ・リビング」は助かる。ほとんどの「コ・リビング」では個人のスペース(寝室)も家具付きだ。

 個人のスペース(寝室)以外の共有スペース(キッチン、バスルーム、リビングルームなど)では掃除サービスがあり、ランドリー(洗濯機&乾燥機)代も無料のところが多い。洗剤やトイレットペーパーなどの日用品も個人で購入する必要がない。

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