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菅野美穂、上白石萌音も演じた“将軍夫人”の生涯。気位の高い嫁との反目の果てに

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明治の世でも充実した人生を

東京駅 明治

 いずれにせよ、篤姫は息苦しい大奥から出て、勝海舟という男に世の中の楽しさ、男性と交際する面白さを教えてもらったと思われ、明治の世になってから、彼女は本当に充実した生を送ったのではないだろうか

 篤姫は明治十六年(一八八三)まで生きた。維新後は、諸道具の多くを側近の者たちに惜しげもなく与えてしまったので、かなり経済的には苦しかったようだが、薩摩藩が援助を申し出ても、自分は徳川の人間だからと、頑としてその申し出を受け入れなかった。

 彼女は晩年、徳川家を嗣いだ家達(亀之助)の教育に情熱を捧げた。そして、家達を海外へ留学させ、立派な人物に育て上げ、この世を去ったのである。

<TEXT/歴史研究家 河合敦(@1ne15u)>

歴史研究家・歴史作家・多摩大学客員教授、早稲田大学非常勤講師。1965年、東京都生まれ。青山学院大学文学部史学科卒業。 早稲田大学大学院博士課程単位取得満期退学。歴史書籍の執筆、監修のほか、講演やテレビ出演も精力的にこなす。
Twitter:@1ne15u

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