フェイスブックが社名変更。1兆1400億円投資する「メタバース」はどんな世界なのか
VR会議ツールはすでに利用可能に
これまで、VRをはじめとした仮想空間はゲームや音楽ライブといったエンタメ分野で使われることが多かったため、「他人事」のような印象を抱いているビジネスパーソンも多いかもしれない。
しかし、Facebookは「人とのつながり」全般を仮想空間で行う世界を描いおり、ビジネス向け機能にも注力している。VR会議ツールについては、8月からベータ版が提供されている「Horizon Workrooms」を使ってすでに体験可能だ。
このツールでは、ヘッドセットを被り、自分の分身である「アバター」の姿で仮想空間の会議室へ入室。同じくアバターで参加している他の参加者と会話をしたり、PCの画面を共有したり、ホワイトボードに図や文字を描きながらディスカッションしたりできる。
VR会議の実用化はまだ時期尚早?
「空間オーディオ」技術を使うことで、アバター同士の距離や位置関係によって音の大きさや方角を変化させ、実際の会議室に近い聞こえ方を再現。アバターの口や手の動きは実際の動きに連動するなど、リアルに近いコミュニケーションを実現するための技術が盛り込まれている。
今後は部屋をカスタマイズしたり、壁に会社のロゴを追加したりできる機能も提供されるとのことだ。
ただし、Horizon Workroomsの空間内にアバターとして入るには、同社が販売するVRヘッドセット「Oculus Quest2」が必要となる。現状ではヘッドセットを所有する人はさほど多いとは言えず、実際に会議などで使うにはまだ少々ハードルが高いのが現実だ。