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現代人が抱く「孤独感」を手放す、4つのステップ。現役和尚が教える

学び

「諦める(あきらめる)」ことは後ろ向きではない

 仏教とは、苦しみを離れて、幸福に生きる教えです。お釈迦さまは、「苦しみには必ず原因がある。その原因から目を背けることなく諦め、生き方を改革すれば、苦しみを離れることができる」と説かれました。「苦しみを諦めよ」と説かれたのです。

「諦める」とは、ギブアップする、という後ろ向きな意味ではありません。「明らかする」という、前向きな言葉です。私たちは普段、自分の外にあるモノやコトには関心をもって、調べたり求めたりしますが、自分の内側に関心をもって、探求することを、あまりしません。

 けれども、誰もが「内側」に意識を向ける、チャンスがあります。それが、苦しいときです。身体の場合で考えると、よく分かります。私たちが健やかであるとき、その外側にある、顔の造作やスタイルなどを気にすることがあっても、その内側にある、筋肉や内臓を意識することは、ほとんどありません。

お釈迦様が説いたのは「苦しみの手放し方」

仏教

 私たちが病めるとき、痛みや違和感を抱いて、はじめて、己の身体の内側に意識を向けるのです。そして、「なぜ痛いんだろう」と、原因と対処法を求めて、医師のもとを訪れます。

 急性疾患で、処方された薬を服用して症状が治まるなら、めでたし、めでたしですが、ほとんどの疾患は慢性的な、生活習慣病です。一時的な対処療法だけでは、根本治療にはなりません。生活習慣を見直さないかぎり、根本解決にはならないのです。

 お釈迦さまは、これと同じ論理を、「苦しみの手放し方」として説かれました。

苦しみに直面したら、苦しみを見つめなさい。
苦しみを紛らわすのではなく、苦しみと向き合いなさい。
苦しみの根本原因を諦めて、その原因を離れなさい。
苦しみを生むような習慣をあらためて、安楽に生きる道を歩みなさい。

 と教えられたのです。

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