スマホ大手3社の20GB&大容量プラン。結局どれが一番お得なのか検証
楽天は対応エリアが課題
国内4番目のキャリアである楽天モバイルは、昨年4月のサービス開始当初から月額2980円でデータ無制限のプランを提供。5Gサービスを開始した昨秋以降は「Rakuten UN-LIMIT V」として、料金据え置きのまま5Gにも対応した。
独自の通話アプリ「Rakuten Link」を使うことで他社宛も含めて国内通話がかけ放題となるなど、コスパだけを見ればもっともお得だが、課題は利用できるエリアに制約がある点だろう。
現状の4Gエリアは、東京・大阪・名古屋などの大都市圏は比較的広範囲でカバーされているものの、地方では主要駅の周辺などに限られているケースも多く、他のキャリアと同等に使うことはできない状況だ。5Gにいたっては全国で数えられる程度のスポットしか提供されていない。
今後対応エリアが拡大したときには有力な選択肢となるかもしれないが、現時点ではメインの回線として選ぶのは少々厳しそうだ。
無料通話不要ならau、大容量はドコモに軍配
各社のプランが揃ってみると、楽天モバイル以外の3社にさほど大きな違いはなく、結局横並びに近い状況になった。とはいえ、プランをよく比較すると、それぞれの強み・弱みも見えてくる。
20GBプランについては、音声通話をあまり使わないという人なら、無料通話がつかない代わりに月額料金の安いauを選ぶのがお得だろう。
また、LINEのビデオ通話や音声通話の使用頻度がともかく高いという人なら、LINEが使い放題のソフトバンクを選べば、心おきなくコミュニケーションを楽しめる。
大容量プランの場合、月額料金にも若干の差があるものの、それ以上に大きいのはテザリング時のデータ上限の有無だろう。無制限で使えるのはドコモのみとなるため、出先でのPC作業などでテザリングを使うのであれば、ドコモを選びたいところだ。
キャリア各社のプラン合戦はこれでひとまず終結となりそうだが、今後はMVNO(格安スマホ)がこれらに追随してくる可能性がある。ベストなプランを探し求めるスマホユーザーは、引き続き情報収集を続けるのがよさそうだ。
<TEXT/酒井麻里子>