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街ピアノ動画でブレイク。音大卒から“2度挫折”したハラミちゃんの逆転人生 

暮らし

勝手に自分で自分を追い込んでしまった

ハラミ

――その行動力が実を結んで、見事に某企業に入社。最初は順調な社会人生活を送っていたものの、のちに体調を崩されてしまったんですよね。

ハラミちゃん:会社ってどこまでやれば目標に到達できるのかなんてわからないじゃないですか。そうなると、自分の限界がわからなくなって追い込んでいっちゃうんです。

 ピアノをやっていた頃は毎日7~8時間の練習で当たり前で。良くも悪くも、そういう性格が出てしまって。会社がブラックだったとかそういうことじゃなくて、周りの人にはとっても恵まれていたのですが、勝手に期待以上応えなきゃと自分で自分を追い込んでしまって、体を壊してしまったという感じで。

――人生で二度目の挫折。自分の部屋で寝ることに精一杯だったとき、会社の先輩が連れだしてくれたことが今の活動のきっかけになって。それにしても、都庁のストリートピアノに連れ出す先輩ってオシャレですよね。

ハラミちゃん:あはは!(近くにいたスタッフをさして)その先輩です(笑)。そういうとき周りは、腫れ物を変に刺激しないようにって普通あまり連絡してこないじゃないですか。でも、先輩は「大丈夫か?」ってバンバン連絡をくれて。それが嬉しかったんですよ。

何気ない動画が数十万の再生回数でバズって

ハラミ

――しかもピアノを演奏する様子を動画にも収めてくれて。

ハラミちゃん:実は本格的にYouTubeに動画を投稿し始めたのは2019年6月に投稿したそのときの動画から始まってるんですけど、それ以前にも何本か、会社員時代に顔は出さずに手元だけの弾いてみた動画を投稿していて。

 そのときは本当に息抜きというか、煮詰まったときに会社帰りにスタジオを借りて撮ったものをアップして、コメントが1件とか2件とかついて喜んでいたんです。先輩は私がそういうことをやってるのを知っていたので、弾いてる姿を自然に撮影してくれてたみたいです。

――そんな何気ない動画が数十万の再生回数になってバズるとは。

ハラミちゃん:本当に思わなかったです。コメントが何百件もついて、「ハラミちゃんのピアノに癒された」とか「元気が出ました。もっと聴きたい!」って、今まで自分のピアノにそんな感想をもらうことがなかったので。スマホの通知も鳴りやまない。こういう活動をすると決めてなかったので、いろいろな感情が溢れ出てきました。

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