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防災の日に考えたい「SNSのデマ情報」拡散を防ぐ5つの注意点

ビジネス

災害時にSNSを利用するなら…5つの注意点

スペクティ

スペクティを通じて集めたSNSの情報が大画面に映し出される愛知県豊田市の危機管理センター提供:Spectee

 デマや誤った情報を広げないためにも、災害時には以下のポイントに気をつけておくとよいでしょう。

(1)人づての話は勇気をもって疑う
(2)常に自治体や公共機関などの公式情報を確認する
(3)ネットメディアやブログなどの情報はアクセス数を稼ぐために、不確かなもの、センセーショナルに書かれているものも多く存在しますが、本当に事実確認されているのか、科学的検証がされているのかを冷静に見るようにする
(4)少しでも疑念をもったり、自分で判断できない情報はシェア(リツイートなど)しない
(5)情報をシェアすることは、善意であっても自らが拡散に加担しているということを認識する

 SNSはその性質上、得られた情報を「衝動的」にシェアしてしまう傾向が強いです。多くの場合、重要な情報だと誤解して「善意の気持ち」で、共有しています。シェアする前に少し時間をおいて、一度冷静になった状態で情報の真偽を確かめる癖をつけることが必要だと思います。

デマ情報を排除し、いかにして正確な情報を得るか

スペクティ

株式会社Spectee 代表取締役CEO、村上 建治郎さん

 このように、災害時にSNSは有効な情報収集手段として活用できる面がある一方で、デマ情報などが発信されてしまうといったネガティブな側面も持ちます。私が代表を務めるスペクティでは、SNSの情報を24時間リアルタイムに分析して、災害の早期覚知や被害の状況の把握などを行っております。SNSに投稿される情報をAIによる解析を通して、重要度の判定や発生場所の特定、さらにはデマや誤った情報を見つけ出しています。

 また、AIで分析した結果は、24時間体制の専門チームによる情報精査も合わせて行うことで、正確でかつ現場が必要な情報を各機関にタイムリーに届ける仕組みを構築しています。

 災害対応でもっとも重要なことは、被害状況を早く正確に知ることです。現場がどうなっているのかがわからないと、どう対応したらよいか、計画することも判断することもできません。スマートフォンの普及により、まさに「1億総カメラマン」といった時代になりました。そして、SNSというインフラを通じて、個人から発信される情報が多くの人に届くようになりました。

 たしかにそのなかにはデマとしか言いようのない情報もあります。しかし、SNSに投稿される膨大な情報を、AIが分析し、適確に情報を選別する技術も日々進化しています。いつ来るかわからない自然災害から多くの人を助けるのは、あなたのSNSかもしれません。そのことを意識して日々、SNSを利用するようにしましょう。

<TEXT/村上 建治郎>

株式会社Spectee 代表取締役CEO。米ネバダ大学理学部物理学科卒、早稲田大学大学院修了。ソニー子会社、米IT関連企業のシスコシステムズを経て、2011年に独立。2015年に株式会社Specteeに社名を変更し、現在に至る。AIを用いたSNS危機管理情報サービスを手掛け、防災・危機管理分野に関わるのソリューションを提供している

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