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上司に信頼される部下になるために必要なこと

学び

間違えだらけの報告でも上司には好印象?

 そうした報告の練習は、徒労に終わることがほとんどです。でも、やっていないといざという時にきちんと表現することができません。エレベータートークと言われるものも日々のそうした努力がないと即興ではできません。

 コツとしては、そうした報告のイメージトレーニング以外では、日々目の前の上司に報告するときに、常に手ぶらでは話さないことがあります。

 人間は、自分が間違っていると思っているものを目の当たりにすると、直したくなってしまう動物です。上司を活用するためにその習性を存分に利用しましょう。

 上司にとっても「あいつは何を考えているんだろうなぁ」と悶々とすることに比べたら、間違えだらけだとしても、自分の考えを部下が表明してくれるほうがよっぽどスッキリします。

傷跡の向こう側に世界は広がる?

ビジネスマン

 自分の意見を表明するということは、若手のうちはアピールする意味合いで捉えてはいけません。常に何らかのアウトプットを出そうとしていると、本当に自分の意見の出し方、考え方というもののレベルが少しずつ積みあがって行きます。

 それを自分の中だけで完結させるのではなく、外にさらすことで洗練されたものになっていきます。直されている間はミスを指摘されている気分になるので心が痛みますが、そうした機会を積んでいくことで、結果は後からついてくるでしょう。

 意見を出すことは、周りの人たちにとってもありがたいものです。特に、新しい見方や情報を与えることで、周りの人に対して付加価値を与えられているか意識することです。

 自分の言いたい内容がまとまっていなくとも、直してもらっている間に他の人と何か別のことに気づくかもしれません。そうなったらかなりの貢献になります。大事なのは会社としての知識や情報の蓄積に貢献したと捉えて、1+1が2以上になればそれで良しとするスタンスです。

<TEXT/出口知史>

ぬいぐるみの進化版でもあり、小学生に大人気のスクイーズのトップブランドであるiBloom(アイブルーム)を製造販売する、株式会社ブルーム代表取締役社長。東京大学大学院工学系研究科修了後、コーポレイトディレクション、ダイヤモンド社を経て、産業再生機構など3社の投資ファンドにおいて、投資先企業の経営者として複数の会社を連続で再生・成長へと導く。約20年連続で悪化していた老舗企業や5年連続赤字で債務超過に陥った老舗企業などを復活させた。現職では成長から飛躍に取り組む。著書に『困った人の説得術』(日本経済新聞出版社)など

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