上司に信頼される部下になるために必要なこと
こんにちは。コンサルティング会社から始まり、8回の転職を経て、現在は老舗の会社で経営者をしております、出口知史です。
これまで私は経営者としてさまざまな人間模様を目撃してきました。なかには、意識の高い若手ビジネスマンに人気の堀江貴文さん(ホリエモン)のような、一握りの天才というのも存在しました。
ただ一方で、私も含めた数多くは、能力的にはそんなに違いはない、ごく普通のサラリーマン(あるいは経営者)です。本連載では私が日々の経験を通じて得た教訓を、多くの“普通の会社員”に向けて伝えていきます。
上司との信頼はどこから始まるか?
エレベータートークという言葉を聞いたことがあるでしょうか? 同じエレベーターに乗り合わせた時に話せる程度の短い時間の中で、自分の言いたいことを相手にわかりやすく簡潔に伝える会話術のことをいいます。今回はうまく報告するためのコツをお伝えしたいと思います。
上司から見ると、報告が信頼できるかどうかが部下の評価の最大のポイントであるようです。極論を言ってしまえば、だいたいの報告は内容よりも誰が言っているかのほうが重大です。信頼されていれば少々不備があったり、不明瞭なところがあっても許され、逆もまたしかりです。
ただ、若手サラリーマンがいきなり信頼を得るのはなかなかハードルが高いでしょうから、その一歩手前の「細かいことを気にされない状態」にすることです。気にされないようになることが実感できると、サラリーマンとしての仕事がぐっと楽しくなってくるでしょう。
「コイツは、何か問題があったり、わからないことがあったりすれば早めに言ってくるに違いない」という確信があれば上司としても安心します。なので、報告上手になるためには「①早めに相談する」「②ポイントを押さえた報告ないしは相談をする」ことです。
早めに相談するには…上司の行動予定を把握する
まず「①早めの相談」についてです。迷った時や確認を取っておいたほうが良いかと不安に思った時には、早め早めに上司に相談することです。
そのタイミングの取り方は重要です。改まってミーティングを設定すると、それに合わせて今までの情報をまとめた資料なり、メモが必要になります。みなさんは70%くらいの自信を持ったものを持ってきて、「残り(30%くらい)はどうでしょうか?」という相談をします。
だけど、もっと手前の20%くらいの時点で迷っているような時にそうした場を作ると、相談相手である上司には「え? わざわざ時間作って、こんな状態での相談なの?」と受け止められてしまいます。
そうした時には、ちょっとした数分の隙をついて、「いまちょっといいですか?」といった具合に呼び止めたり、上司の席に張り付くようにしたりして相談するのが得策です。その「隙」が何時かを探るためには、上司の行動予定を把握するようにしましょう。
オーソドックスにお昼時に「昼飯、一緒に行ってもいいですか?」と声かけて一緒に行くのもいいですし、これから何かの用事がある時に呼び止めるのではなく、何かが終わった直後、その予定が早めに終わって時間が余っている時が狙い目です。