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ライブドア事件でホリエモンはなぜ重い懲役刑になったのか?――平成の企業スキャンダル史

ビジネス

 残りわずかとなった平成。

 この時代に起こった企業スキャンダルを振り返る本企画、3回目は2004年の「ライブドア事件」です。

日本を騒がせたITベンチャー企業

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 2000年初頭に、ネットワーク事業・ソフトウェア販売・金融業を行っていたライブドア。急速な事業拡大をみせるITベンチャー企業として当時から注目を浴び、なかでも2つのニュースが話題に上がっていました。

 1つ目は2004年の「プロ野球参入」です。仙台を拠点とする新規プロ野球球団参入権を楽天と争っていました。結果、楽天が参入を認められて現在に至ります。

 2つ目は2005年の「ニッポン放送株をめぐるフジテレビとの対立」です。こちらも最終的には両企業が業務提携を結ぶとともに、ライブドアが保有していたニッポン放送株をフジテレビに譲渡し、和解しました。

 当時、設立して間もない会社にもかかわらず、大企業相手に臆すことなく行動を起こしていたライブドア。そんなライブドアがおこした一大スキャンダルが「ライブドア事件」でした。

ライブドア事件の2つの柱と事件の影響

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『ライブドア監査人の告白』(ダイヤモンド社)

「ライブドア事件」はライブドアが行った「証券取引法違反」とされる以下の2つの罪を総称しています。

1.偽計取引・風説の流布
2.有価証券報告書の虚偽記載

 では実際、ライブドアのどのような行いが、問題視されたのでしょうか。

1.偽計取引・風説の流布

 2004年10月、ライブドアの関連会社であるネット広告会社・バリュークリックジャパンが、株式交換によって出版事業を営むマネーライフを買収しました。

 しかし、その際に「①実際に株価交換比率を算出したのはライブドアファイナンスであるにもかかわらず、第三者機関が算出した適正な結果として公表」していました。さらに、「②純損失だったバリュークリックジャパンの売上を架空に計上し公表」していました。①、②のいずれも虚偽の情報を公表していたことになります。

2.有価証券報告書の虚偽記載

 2004年の9月期の連結決算にて、実態は約3億円の経常赤字だったにもかかわらず、ライブドアが出資していた投資事業組合がライブドア株を売却することで得た利益を「売上げ」として計上。結果として約50億の経常黒字とさせていました。

 また、これらが世の中に知れ渡った2006年には、ライブドア関連銘柄の株価が暴落しました。これを「ライブドアショック」と呼び、結果的に「ライブドア事件」は全世界の株式市場全体に影響を及ぼしました

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