スキルを身につけたがる人ほど「仕事でパッとしない」理由
こんにちは、Shinです。元戦略コンサルタントで、現在は某外資系企業で業務改善や戦略策定などに取り組んでいます。今日のテーマは「スキルを身につけよう!と頑張っている人が、実はあまりパッとしない理由」についてです。
いつのころからか、「スキルアップ」が声高に叫ばれるようになりました。思考力、資料作成力、プログラミング、英語、会計、コミュニケーション、アンガーマネジメント、チームマネジメント、プレゼンテーション……少し探してみれば無数の「スキル養成講座」が見つかります。
スキルを身につけよう!と頑張る人
「これらのスキルを一生懸命身につけよう!」と頑張っている人は、真面目でひたむきで向上心もあって素晴らしいですよね。上司からしても「あいつは頑張ってる!」という評価をもらえそうです。
ただ、なんとなく「スキルを頑張って会得しよう!」としている人が「うまくいくカンジ」がしないんですよね。「いろいろ頑張ってはいるようだけど、仕事での成果はもうひとつなんだよな……」という評価に落ち着いてしまいそうです。ABCD評価があったとしたら「B-」ぐらいのイメージ。
ぼくも新卒入社したときから1〜2年は「スキルをつけよう!」と思い、一生懸命に頑張っていました。しかし、残念ながら仕事の成果はパッとしませんでした。
これ、改めて考えると不思議です。世の中から求められているスキルを身につけるため、時間と労力とお金をかけてトレーニングしているはずなのに、なぜか成果が出ない。なんででしょうか。
ゴールを意識せず武器を集めている?
ぼくの出した答えは「順序を取り違えているから」です。どういうことか説明しますね。どんなスキルでも、それ自体は目的にはならないのです。スキルは言い換えれば武器です。ゲームにおいて武器を作ること自体は手段でしかない。
各ゲームには、果たしたい目的があって、そのために武器をゲットするはずです。その目的がないのに、なんとなく武器を探し回っても、切れ味が鋭いものは得られないですよね。
逆に「この人、めっちゃスキル高いな!」という人は「やり遂げたいこと=果たしたい目的」が明確です。 起業でもいいし、現在のプロジェクトを成功させることでもいいし、「モテるため」でもいいし、なんでもいいんですが、強烈な目的意識があると、スキルは「必然的に身につけざるを得ないもの」になるわけです。
そして、強烈な目的意識にドライブされ、骨身に染みる経験を通じて得たスキルは、本を読んだりなんとなくセミナーに行っただけでは身につかない、本当に力強いものになるのです。