高級レストランでお皿をさげてと頼んだらまさかの拒否!でも間違ってたのは自分だった
間違っていたのは自分だった
「もしかして研修中なのか? あの団体専属担当のスタッフなのか? と思ってからハッと気づきました。団体だと思っていたのはアジア系富裕層の一族で、ありえない店員だと思った二人は、彼らの使用人だったのです」
間違っていたのは自分の方だったという話。彼らは使用人だったから、日本語が話せなかったし、主人である一族のテーブルのサービスしか受け付けなかったんですね。
「彼らが使用人だと気づいたときは、自分の間違いが恥ずかしい、と一瞬思いました。でもその後すぐに思い直しました。というのも、最初彼らが使用人だと気づかなかったのは、その一族のマナーのせいもあったんです。
彼らのグループには10代の子どもが数人いたんですが、その子たちが全員、食事中もずっとそれぞれが自分のスマホから目を離さずイヤホンをしたままでごはんを食べてるんですよ。大人たちはそれを全く気にしていないようでした。食べ物もかなり残しているようでしたし、異国のメニューで口に合わなかったのかもしれないけれど、あまりマナーのいいお客には見えませんでした。それで僕も、まさか使用人のいるような富裕層の方だと思わなかったんです」
たしかに富裕層、と聞くと上流階級の徹底したマナーをマスターした人々というイメージがあります。それに使用人がいる場合、主人の食事が終わるまでの間、レストランの外で使用人が待っている、というシーンは想像できますが、レストランの中でそのテーブルのサーブだけ担当するというのは意外です。いろいろな意味で文化ギャップに驚くエピソードですね。
<取材・文/bizSPA!取材班 イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>
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