【精神科医が伝授する快眠のコツ5選】無気力さは睡眠からも対策できる!
「仕事も趣味もやる気が起きない…」。そんな精神的な無気力さは、「何らかの理由で自律神経、脳神経が上手に機能できていないことなど、さまざまな要因が考えられます」。そう話すのは、市川メンタルクリニック院長として精神障害、睡眠障害などの治療にあたる精神科医・芦澤裕子氏だ。
>>忙しくてLINEを放置。1週間後、彼女から来ていた「最後のLINEの中身」
「自律神経も脳神経も、細胞からできている、身体の組織の一つです。正常に機能させるには、疲労がしっかりと回復され、栄養や酸素が細胞にいきわたっている状態を作ってあげる必要があります。身体組織の疲労回復には、睡眠の量や質が深く関わっているため、睡眠の量や質を高める習慣を作りましょう」
睡眠の量を増やすには、睡眠時間を確保するよう、工夫したい。睡眠の質を上げる方法を芦澤氏に教えてもらった。
起床時刻を一定にして午前中に光を浴びる
「人間の生体リズムである概日リズムは、約25時間。1日の24時間より1時間ほど長くなっています。放っておくと、1日1時間ずつどんどん後ろにずれていき、夜型の生活に。起きる時間もどんどん遅くなってしまいます。ですから意図的に、この差を修正する必要があるのです。修正するには、朝の起床時刻を一定にし、朝、光を目の中に入れること。これにより、24時間周期にリセットできます。
また午前中に光を一定時間浴びることは、自律神経や脳神経を正常化するのに役立つホルモン、セロトニンの正常な分泌も促します」
午前中に屋外で15分以上の散歩を
「睡眠の質は、日中の運動量にも関係してきます。午前中に屋外で15分以上散歩するなど、ほんのり汗をかく程度の運動が理想的です。
運動すると身体に乳酸などの疲労物質が作られ、身体が疲労回復しようとするために入眠しやすくなります。また、運動をすることで全身の血流および脳の血流もよくなり、思考の処理などが行われやすくなるともいわれます。運動習慣を持つことで、中期的に体力がつくことから、仕事の集中力・意欲の維持にもつながります」