「宮崎には若い人が少ない」スーパークレイジー君が告白、“県知事選出馬”の舞台裏
当初は出るつもりがなかった
――本来は出馬する予定はなかったということですか?
スーパークレイジー君:当初は出るつもりはありませんでした。今回の宮崎県知事選は前回(2018年)の知事選とは異なり、現職の河野俊嗣県知事、前職の東国原英夫さん、元参議院議員の横峯良郎さんなどが立候補を表明しています。そのため、それなりに話題を集めています。しかし、3人の候補者のうち、もっとも若いのが河野俊嗣県知事で58歳です。
もちろん3人の候補者は若い世代に向けた政策も掲げているわけですが、若い世代から見ればそれらの政策を身近に感じられない。また、立候補者側も20~30代の有権者に訴求できていません。有権者である若い世代も、政治や選挙を自分事と受け止めていないんです。どこか「自分とは関係ないオジサンたちが政治をやっている」といった感覚です。
そこで、若者に関心を持ってもらうために、知事選に立候補することにしました。これで若い人も政治や選挙に目を向けてくれるのではないかと期待しています。また、私も男性なので言いにくいのですが、宮崎県知事選には女性が立候補したことがありません。だから女性にも立候補をしてほしいという思いはあります。
「若い人が残らない」状況を改善したい
――かなり若い世代を意識しているのですね。
スーパークレイジー君:宮崎県の県庁所在地である宮崎市の繁華街で活動をしていると、とにかく宮崎には若い人が少ないことを実感します。私も18歳で東京に出たのでわかるのですが、宮崎には大きな企業もないし、大学も少ない。だから高校を卒業した後は九州では企業や大学が多い福岡へと出ていってしまう。そうした背景から、宮崎には若い人が残らないのです。
宮崎県民は地元愛が強いので、本当は宮崎で暮らしたいと思っている人も多いはずですが、どうしても仕事のために福岡や東京へ出ざるを得ません。こうした状況を改善するためには、雇用を生み出すしかないのです。雇用創出には、企業誘致に取り組まなければなりません。そうなると、知事には企業を惹きつける発信力が求められます。現職知事は堅実な県政をしていますが、どことなく地味な印象は拭えず発信力が弱いと感じています。