高卒からリクルートのトップ営業に。32歳女性海外ノマドの生活事情「食費は5万円くらい」
高卒からリクルートのトップ営業マンへ
こちさんが英語を使う仕事に憧れを抱き始めたのは10代のときだった。高校時代にアルバイトで必死にお金を貯め、卒業と同時にワーキングホリデーでニュージーランドへ飛んだ。そして現地で2年間、語学学校に通いながら働いて英語を習得した。
「昔から猪突猛進タイプで、『一刻も早く海外に出たい!』という一心でしたね。異国で荒波に揉まれつつも成長できたし、すごく楽しかった。ただその後、学歴コンプレックスを抱え後悔することも多かったので、当時の自分に『大学は出とけ』と言いたいです(笑)」
帰国後は横浜のホテルで2年働き、24歳でリクルートに派遣社員として入社。そこから6年は営業の世界にのめり込む。実力と実績を評価されて契約社員、正社員へと昇進を重ね、ついにはトップ営業マンへの道を駆け上がっていった。
「営業が好きで目の前の仕事を無我夢中で頑張っていたら、優秀な営業マンを表彰する年に一度のアワードで、約3000人中の11人に選ばれたんです。ヘッドハンティングの話をいただくなかで他の世界にも目を向けるようになり、『英語を使って働きたい』という気持ちが再び沸々と湧き上がってきました」
スキルのトライアングルで叶えた駐在の夢
2020年3月、こちさんは日本のIT広告会社に転職し、海外事業部に配属されて「英語を使って働く夢」を叶えた。一方で海外駐在員として働くことへの憧れも捨てきれず、悩んだ末に31歳でITベンチャー企業に転職。そして2022年1月、駐在員としてタイ支社に派遣されたのだった。
まだ男性のイメージが強い海外駐在員だが、こちさんはどのようにしてチャンスを掴んだのだろうか?
「スキルのトライアングルで “100万人に1人の人材” を目指しました。これまで培った営業スキル、IT広告の知識、そして英語力ををかけあわせて、スキルの希少性を追求したんです」
異なる3つの分野で“100人に1人”を目指すことで、それを掛け合わせたときに “100万人に1人の人材”になれるという考え方だ。法人向け営業職やIT業界など、需要が伸びている分野に身を置くことも意識したという。