コロナで収入ゼロも…「YouTuber美容師」21歳が教える“清潔感の作り方”
「予習復習」として動画が使える
――YouTubeは登録者数を増やすのが難しいと聞きますが、始めるのに躊躇しませんでしたか。
フカウラ:配信者も増えていますし、動画の投稿本数も多い。年々、新規参入が難しくなっています。お客さんから「髪を切る技術があるからどこでもやっていけますね」って言われることがたまにあるのですが、逆に言うと美容師のスキルがなくなったら、何もない。美容師以外のスキルを磨きたいなって思ってYouTubeを始めたんです。
――動画編集はどのように勉強したのですか。
フカウラ:最初の5本はiPhoneでしたね。出勤前の電車で編集して、サロンワークをこなして、帰りの電車の中で編集していました。でも、さすがにiPhoneだけだとスペックに限界はあったので、ここ2年ぐらいはiPadを使っていました。半年前からは、よりクオリティの高い動画を作るためにパソコンで編集しています。
――YouTubeを始めてみて気づいたことはありましたか?
フカウラ:サロンに来るお客様の「予習復習」として動画が使えるんです。例えばセットの仕方や髪の知識についての動画をあらかじめYouTubeに上げておくことで、お客さんが来店前にその動画を見て予習してくれる。予備知識が入っているので、凄く話が通じやすいんです。
手ごたえを感じた「センターパート」の動画
――これまでYouTubeを見て実際に髪を切りに来たお客さんはどれくらいいましたか?
フカウラ:新規のお客様の99%以上はYouTubeがきっかけですね。残りの1%未満もインスタグラムなどSNSを見てきてくれています。YouTubeの視聴者層は95~96%が男性です。年齢層は18歳から24歳が半数で大学生や若い社会人が多いですね。今は電話じゃなくてネットで予約できるので、誰ともしゃべらなくてもタップで予約が完了できます。予約のハードルが下がってきているかもしれないですね。
――YouTuberとして手ごたえを感じたのはいつぐらいからでしたか?
フカウラ:YouTubeを始める前に、どういった動画のニーズがあるか、どういう内容が視聴数が伸びるかって分析したんです。「センターパート」(前髪を額の真ん中で分ける髪型)の動画は再生回数が多いのに、動画は少なかったんです。そこを攻めて出したらそれが伸びていって。