ラーメン、牛丼、パン…「不健康な食生活」でもやせられるコツ。管理栄養士が教える
思いのほか脂質を摂りすぎている場合も
―――なるほど。牛丼に限らず、毎日でも肉を食べたい人たちが健康に留意する場合、気を付けたいことは?
岸村:肉はタンパク質だけでなく、特に柔らかいバラ肉などには脂質が多く、思いのほか脂質を摂りすぎていることがあります。調理された肉類の脂質は見えない「あぶら」が多く、見えない脂質のほうがカラダに悪影響を及ぼすことが多いのです。動脈硬化を招くのは動物性脂肪の摂りすぎであるケースであることも医学的に証明されています。
そこで肉を食べる場合は、脂身の少ない肉を選ぶことです。そして脂質を排出する栄養素を併せて取りましょう。バラ肉を控えて、とんかつよりひれ肉を。焼き肉ならロースをメインに、カルビは少なめに。最初はナムルやわかめスープ、キムチなどで空腹を満たしてから、ロース、そしてカルビ少々。ホルモンもカロリーが高いので少なめに。焼き鳥の場合は、カロリーの高い鶏皮よりささみやモモ肉を選びましょう。
―――カルビ大好きをやめられない人はどうしたらいいですか。
岸村:カルビなどのバラ肉は脂身のうま味にほだされて、ついつい食べ過ぎてしまいますね。でもいつも「食べ過ぎない」を気にするとストレスがたまるので、例えば1日の中で、あるいは3日間の中で、脂質の多い肉に偏っていないかをチェックしてみてください。摂りすぎていたら、次の日に野菜を増やすなど調整することが大事です。
回転寿司を注文するときも注意が必要
―――なるほど。肉の場合は脂質が多い部位を少なくすると良いのですね。では回転寿司なら10皿以上平らげていいでしょうか。
岸村:魚類を摂取するという点でお寿司はヘルシーです。でも酢飯には糖質や塩分等も含まれているため、食べ過ぎると確実に太ります。マグロは赤身よりトロがカロリーも2~3倍近く高いです。マヨネーズたっぷりの寿司も高カロリー。お酒も一緒だと確実に太ります。
太らない目安は、一食5皿ぐらいでしょうか。みそ汁を摂るなどの工夫をして、満腹感を覚えるまでの20分ほどの時間をまぎらわすことも食べ過ぎ防止にとても大切なことです。まずガリと緑茶とみそ汁で空腹を満たしてから、お寿司を注文するようにしてください。