金ナシ、人脈ナシの高卒女性が25歳で司法書士に合格するまで「勉強は1日18時間」
難関資格を取るメリットとは?
加陽:司法書士の仕事というか、自分で経営している面白さを感じています。お金がどんどん稼げるようになるのは、ゲームのスコアが上がる感じに近いです。それに、難関資格を取るって社会的信用度を手っ取り早くあげる方法であるとつくづく感じています。
仮に通信高校卒業の無資格の自営業者が突然営業にきても、相手にされにくいと思うんですよ。でも、司法書士という資格を持っていれば、話を聞いてくれる(入口の)ハードルが低い。
見ず知らずの他人に家の権利証を預けるなんて普通はしないじゃないですか。でも「司法書士だから」という理由で、全然会ったこともないのに郵送で送られてくることもある。それだけ人に信用される資格なんですよね。
司法書士なら「60歳でも就職できる」
――そういう意味では一発逆転にはいい資格?
加陽:その通りだと思うんです。ずっと遊んでても、長い人生の中で、たった1~2年本気を出したら、その後何十年もラクじゃないですか。それに気づいたときに、選択する資格としてはすごくコスパがいいですよ。
身近な資格ではないので、年齢層がすごい高いんですよ。合格者平均年齢が40代なので、30代でも取得したら若い扱いです。今何か仕事してて面白くないなと思ってる30~40代の人でも、人生を変えられるんですよね。業界全体的に不足してるんで、60代も全然就職できるし、弁護士みたいに緩和されることさえなければ、就職口には困らないですよ。
――司法書士のほかに、行政書士も取られていますよね。
加陽:これはですね、完全おまけというか。司法書士のほうが圧倒的に難しいんですけど、行政書士と科目がかぶってるところがあったので、一応取っておいたというところです。
行政書士は開業してなくて、案件が来たら知人に紹介しています。行政書士のための勉強は1分もしてない……あ、一般教養みたいな科目があったので、それだけ教科書はパラパラ見ました。一般教養は自信なかったんですよね(笑)。
<取材・文/ツマミ具依 撮影/山田耕司>
【加陽 麻里布(かよう・まりの)】
永田町司法書士事務所 代表。通信高校を卒業後、不動産会社で投資用ワンルームマンションの営業職に就く。一念発起して司法書士試験に挑戦し、2年で合格。2018年に独立、永田町司法書士事務所を設立する。六本木にて飲食店経営、上場会社社外取締役、さらに執筆やYouTube配信など精力的に活動している。
Twitter:@asanagi_co
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