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資金50億円が消滅か?上場IT「OKWAVE」がハマった“架空の儲け話”

ビジネス

 Q&Aサイト「OKWAVE」を運営する株式会社オウケイウェイヴが窮地に追い込まれています。保有する資産34億2900万円と、資産運用によって得られた利益分15億300万円の合計49億3300万円が取立不能、または遅延の恐れが生じたと4月19日に発表したのです。

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画像は公式サイトより

 2022年5月6日、オウケイウェイヴは資産を預けていた会社がRaging Bull合同会社であることを明らかにしました。この会社は2022年4月19日に帝国データバンクが自己破産したと発表しています。

 さらにオウケイウェイヴは、Raging Bullからオウケイウェイヴの取締役等に対して、資金の返還を求める訴訟を提起されたと5月12日に公表しています。一体何が起こっているのでしょうか?

事業売却後、売上高が10%以下に

 ことの発端は、2021年6月オウケイウェイヴがソリューション事業の一部をPKSHA Technologyに売却したことから始まります。オウケイウェイヴはこのM&Aにより、2021年6月期に64億5600万円の事業譲渡益を計上しています。また、2020年6月末から現金が38億6900万円増加しました。

 事業売却により一時的な利益へのインパクトは凄まじいものでしたが、オウケイウェイヴの業績は傾きます。

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オウケイウェイヴ業績グラフ ※決算短信より筆者作成

 M&A後の2022年6月期の売上高はわずか4億3000万円の予想。事業売却をする前の2020年6月期の売上高47億9600万円と比較して、10%以下の水準へと落ち込むのです。しかも赤字幅は拡大しています。

譲受側の業績は「極めて堅調」

 一方、事業を譲受したPKSHA Technologyの業績は極めて堅調です。2022年9月期の売上高は前期比37.5%増の120億円、営業利益は同40.1%増の10億円を予想しています。

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PKSHA Technology業績 ※決算短信より筆者作成

 PKSHA Technologyの営業利益率は2021年9月期と比較して0.1ポイント改善される見込みであり、優良な事業を手にすることができたと言えます

 オウケイウェイヴは譲渡金を元手にM&Aに投資をし、「ReBORN」に取り組むとしていました。2023年6月期の売上高は前期比2.4倍の10億4000万円、2024年6月期は同2.2倍の23億2000万円を計画しています。

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