トイレットペーパーは価格1.5倍に!アメリカ人の家庭を直撃する「物価高騰」をルポ
当分は節約がカギ?
物価高騰の影響をあまり受けないように工夫している人もいる。会社員のトレイシー・G(Tracy G.)さんは「よく買う商品はセールになったらまとめ買い。もやし、ブロッコリースプラウト、カイワレ大根などを自宅で水栽培して食べて、食費を節約している」と言う。
「カフェでコーヒーやお茶を飲まずに、家で淹れて、外食も控えて、なるべく自炊している。手作りのオーツ、ベークドポテト、ハマス(註:ひよこ豆を茹でてペースト状にしたもの)は、安い上に栄養価が高いので、よく食べている。リモートで仕事するようになったから、車をあまり使わず、ガソリン代は節約できていて助かっている」
前述したスザンヌ・ランダーさんのように、特に高騰している商品を買い控えし、節約しながらこの時期を乗り越えていく、これが消費者の知恵だろう。
筆者も車をなるべく使わず、ウォーキングで食料買い出しへ出かけている。大好物のフィレミニョン(牛肉の最高級の部位)も食べる回数を減らし、これまで目がいかなかったリーズナブルな値段で身体によい食材を購入し、自炊し、お金を有効に使いながら節約。ウォーキングでガソリン代も節約でき、健康を保てる。物価高騰を悲観的にとらえず、メリットへ転換し、工夫しながら暮らすことも大事だろう。
<TEXT/藤本庸子 Yoko Fujimoto>