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トイレットペーパーは価格1.5倍に!アメリカ人の家庭を直撃する「物価高騰」をルポ

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牛肉の値段が高騰!L.A.在住者の声

アメリカ

 食品の値段もみてみると、意外にも、高級スーパーマーケットよりも普通のスーパーマーケットの食品や日用品の値上がりのほうが目につく。特に牛肉の値段が高騰している。消費者に物価高騰はどう影響しているのだろうか? L.A.在住の住民たちに話を聞いてみた。

 大手通信会社に勤めるロバート・ヘイズ(Robert Hays)さんは、「大手スーパーマーケットRalphs(ラルフス)と、オーガニック専門スーパーマーケットWhole Foods Market(ホールフーズ・マーケット)で買い物をしている」と言う。

「特に物価高騰への対策はせず、これまでと変わらず買い物している。昨年比で10%ほど食費がかさんでいる。今後さらに物価高騰が進めば、何か対策を考えようとは思う」

「まともな収入があっても家計は火の車」

 主婦でTVプロデューサーのスザンヌ・ランダー(Suzanne Lander)さんは、夫と大学生の娘2人の4人家族だ。住宅ローンで購入した一軒家に住んでいるが、娘たちの学費もかさむ。娘の1人が別の街で暮らしているため、その家賃も負担する。

「コロナ禍で物価高騰の状況は、私たち家族にとってかなりキツイ。特にガソリンの高騰は家計に大きく響いている。家族4台分の車のガソリン代は1週間に600ドル(約6万9000円)かかる。昨年の私の1週間分のガソリン代は220ドル(約2万5300円)だったが、今年になって300ドル(約3万4500円)になった。

 うちは肉をよく食べるが、肉の値段が40%値上がりしていて、クリスマスのメニューをプライムリブから普通のステーキに変更しなければならなかった。ステーキの牛肉は1枚あたり、6~7ドル(約690~805円)値上がりしている。肉を買わずに節約しても1か月の食品と日用品に最低1000ドル(約11万5000円)はかかる。まともな収入があっても家計は火の車。私の友人や知人たちも同じように悲鳴を上げている」

 と、家計がひっ迫している様子を説明する。某有名大学の公共政策データアナリスト、ピーター・マニーノ(Peter Mannino)さんも「毎月余ったお金を貯金しているが、毎月の貯金額が10~15%減っている。ガソリンが高いからなるべく車を使わず徒歩で用事を済ませている」と言う。(字数の関係で他の人の声を紹介できないのは残念だが)これと同じような声がほかにも目立った。

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