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精子ドナーで年間約70万円の稼ぎにも。米国で盛んな「精子ビジネス」の現実

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精子ドナー(父親)や兄弟に会えることも!

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 しかし、さまざまなリスクを超えたところに、幸福は待っているのかもしれない。精子などのドナーによって生まれた子どもたちなどをサポートする非営利団体「The Donor Sibling Registry(ザ・ドナー・シビリング・レジストリ―)」では、精子ドナー、卵子ドナー、胎芽ドナーによって生まれた子どもたちと家族とドナーたちが交流できる場所を提供している。

 自分と同じ父親(精子ドナー)や母親(卵子ドナー)を持つ兄弟姉妹たちが交流できるとは、まさに「人類みな兄弟」のようだ。人にはさまざまな価値観がある。他人の価値観を批判する権利は誰にもない。「精子提供」をしたい人も、「精子提供」を受けたい人も、それぞれ各自の自由だ。

 しかし、子どもが欲しいと思って精子を提供された人には、「子どもを養育する責任」はある。これだけは人として忘れてはいけないことだろう。

<TEXT/藤本庸子 Yoko Fujimoto>

米国カリフォルニア州ロサンゼルス33年在住のフリーランスライター。雑誌「アンアン(anan)」「メンズクラブ(MEN’S CLUB)」などのライターを経て、米国へ移住。米国起業家向け雑誌トップの「Entrepreneur Magazine」にてスタッフライター、NHKラジオ第一放送「ラジオ深夜便」ワールドネットワークにてリポーターの経験も。現在、新聞、雑誌、ウエブサイト、ラジオ、テレビなど、さまざまな分野および媒体をこなす

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