GAFAが“次なる壁”に直面した2021年。社名変更から半導体不足の影響まで
MicrosoftはWindows 11をリリース
GAFAからは外れるが、IT業界の代表者のひとつがMicrosoftである。2021年の最大のプロダクトは、同社がリリースした「Windows 11」として間違いないだろう。
従来のWindows 10に関して、過去には「名前が変わるような新OSはリリースしない」としていたMicrosoftだが、それはあくまで当時の方針であり、法的な義務を負うものではない。見事、前言を翻した格好だ。
Microsoftの収益は「Office 365」などのサブスクリプションによって拡大しており、売り切りのOS販売が占める割合は減少していた。Windows 11のリリースにより、OS販売を中心とするビジネスモデルに一定程度回帰するものと見込まれる。
半導体不足がGAFAに与える影響は
2021年に起こり新年も引き続く問題として、世界的な半導体不足がある。今日ではさまざまな製品に半導体が使われており、給湯器の入れ替えができずに困っている家庭があることも報じられた。
この原因はさまざまだ。新型コロナの拡大に合わせ各国でリモートワーク機器の需要が増加したのもそうだし、ベトナムなど製造国の工場がロックダウンで操業停止したのもそうだ。電気自動車の増産に伴う需要拡大もあり、さらにはサプライチェーンの混乱が拍車をかけている。
現在のところ半導体不足でGAFAの屋台骨が揺らぐ事態にはなっていないが、中長期的な影響は不可避だろう。現にデバイス製造を主業とするAppleでは最新モデルであるiPhone 13の品薄が発生していて、自社製デバイスを展開するAmazonやGoogleにも他人事ではない。