“地味”な中央大商学部がSNSでバズった理由「お前の親父、TikTokで見たぞ」大学・学生に聞いた
企画内容や撮影・編集は一任している
渡辺学部長はなぜここまで学生たちに学部の広報活動を任せているのでしょうか。
「中央大学の中でも商学部は、PBL(プロジェクトベースドラーニング)という学生の能動的な学習を促す授業に注力しています。学生が主体的に商品開発に携わるなど、“対社会”で学ぶ場が多く、TikTokの取り組みは本学部が重視する方針との相性も良かったと思っています」
「学生の動画って何気に大学の自虐もあるんですが、まあ、それもひとつの魅力の伝え方かなと。大学側でも投稿前にチェックしますが、基本、企画内容や撮影・編集は一任しています」
通常の参加者とは違う層にリーチできた
オープンキャンパスの反響は大きく、30分間の延べ視聴者数は1万2000人以上、常時200人以上が視聴したといいます。配信後、公式アカウントのフォロワーは600人ほど増えたそうです。
「従来のオープンキャンパスは2日間で、中央大学の全学部まとめて約2万人という数字です。そう考えると、今回の12000人の中身としては地理的な関係などで本来のオープンキャンパスに来られない方、本学部のことを全く知らなかった方がむしろ多いはず。通常のオープンキャンパスの参加者とは違う層にリーチできたことは、非常に大きなことだと思います」(斎藤教授)
そして、商学部ではすでにこんな効用が生まれていました。
「2021年度は中央大学の既存学部が軒並み受験者数を減らしたなか、2019年4月に新設された国際情報学部を除くと唯一、商学部は受験者数を増やしたんです。TikTokだけの要因ではないにしても、何かしら寄与した部分はあると思っています」(渡辺学部長)