まるでスイーツ!甘くてトロトロなクラフトビールとは?社長のビール開発に対する思い
クラフトビール造りに対する強いこだわり
――クラフトビール造りにおいて、御社ならではの特徴があれば教えてください。
山田:ユニークなところでいうと、うちのビールは「容器内二次発酵」という製法で造っていて、これは主発酵終了後に、容器(缶・瓶)の中で再び発酵させるという方法です。ベルギーなどではかなり主流な発酵方法なんですけど、日本ではやっているところは少ないですね。
この容器内二次発酵によって、ビールの劣化要因となる酸素の混入が少なくなるというメリットがあって、賞味期限を12か月に設定して販売しています。
――長期間持つのは大きな特徴ですよね。
山田:そうなんです。あとは製品それぞれ、クラフトビールが初めての人でも楽しみやすいように、アロマがはっきりと感じられるような香り豊かなビールを作っています。また、Off Trail(オフトレイル)というプロジェクトでは、微生物を利用したビール造りに力を入れていまして、熟成して、普通のビールには出せないような複雑な香りを出しているのもこだわりのひとつですね。
ヨーロッパの品評会で銀賞を受賞
――微生物を使ったビールですか。面白いですね。
山田:2021年11月に行われた、European Beer Star 2021というヨーロッパの品評会で、微生物ビールの「Kriek in the Barrel(クリーク・イン・ザ・バレル)」が銀賞をいただいて。その前の10月にはAsia Beer Championship 2021というアジアの品評会でも金賞をいただきまして、国際的にも高い評価をいただいています。
――「東京」や「和」など、テーマに沿った商品展開が特徴的ですが、そのテーマはどのようにして決まっているんですか?
山田:例えば「馨和 KAGUA」は、近年日本食が世界的に人気という点に着目して、日本の食文化に寄り添ったビールを作りたいという思いからできました。「日本から世界に発信するビール」を造りたいと思っています。