もはやジリ貧の立憲民主党…代表選候補4人の“主張”と、立ちはだかる課題
各候補は何に対して力を入れるのか
逢坂候補は、人への投資を最重要政策として訴えています。人への投資とは、つまり教育に力を入れることです。教育に力を入れても、成果はすぐに現れません。それは逢坂候補も口にしていますが、教育を受ける選択肢を増やすことが将来的な成長につながる重要な政策であり、教育への投資が結果的に経済への牽引力にもつながっていくとしています
小川候補は、リベラルの立ち位置を守るとして国家主義・権威主義に陥らないことを掲げています。そのうえで、政治を古い昭和モデルから新しい時代に適したものへとアップデートする必要性を強調。その鍵となるのは政治家への信頼・信用であるとし、支持を取り戻すための政策課題に取り組む意気込みを語ります。
泉候補は、普通の安心が得られる社会を掲げ、医療・介護・教育・保育といったベーシックサービスの体制づくりや拡充に力を入れると宣言。泉候補は国民民主党に属していましたが、2020年に立憲民主党と国民民主党が合流したのを機に新・立憲民主党に属しました。新・立憲民主党が発足した際の代表選にも出馬した過去があり、そうした意味でも他候補より熟練な面もありそうです。
立憲民主党代表は11月30日に
西村候補は国際NGO活動に従事していた経験から、内と外から社会を見つめつづけてきたことを強調。コロナで疲弊した社会を克服する力として、地方の力・女性の力・草の根の力の3つが重要だとしています。また、多様な声を反映させることの必要性も掲げています。
立憲民主党は強い逆風下にあるので、代表に意欲を示す議員はいないのではないか? 仮に代表選に出馬する議員がいても、その数は少ないのではないか? との事前報道もありました。フタを開けてみれば、幅広い立候補者が出揃いました。それだけに1回目の投票で過半数を獲得する候補者が出ないことは十分に予想されます。その場合、上位2候補による決選投票になります。
いずれにしても、今月30日には新しい代表が決ります。誰が代表に就任しても、党勢の立て直しから始まります。それは決して容易な作業ではありません。
<取材・文・撮影/小川裕夫>